井上義昭
 YOSHIAK INOUE


(略歴)
1942年 佐渡郡真野町に生まれる
1965年 新潟大学教育学部卒業
1971年 国展入選(以後19回入選)

(その他の公募展、グループ展)
県展、東光展、現代洋画精鋭選抜展、芸展、アメリカ美術賞展、
雪梁舎展、ギャラリー千石公募展、浦璧攻と2
人展、北陸国画グループ展、拍崎美締作家クラブ展

(個展)
1973年 新潟イチムラデパート
1978年 プラザー新潟ピル
1983年 新潟大和「浜茶屋を描く」
1986年 新潟・美術サロン紗衣
1992年 新潟大和「浜辺を描く」
その他 拍崎・糸魚川で数包開催

(現在)
拍崎美術作家クラブ所属 拍崎高校勤務

(メッセージ)
 北園の海辺の風景でそこに暮らす人々を措いていた。
70年頃であろうか、東北へのスケッチ旅行の車中より鯨
波の浜茶屋群を見た。帰りにそこで下車し泊まった。昼
の賑わいと変化のある浜茶屋の形に魅かれた。対称的に
朝方の人気のない静けさと窓が閉じられ単なる箱みたい
な浜茶屋が寂しく強く心動かされた。弧独感や不安感が
追ってきた。夏が終ると砂上の楼閣の浜茶屋の姿は無い。
その独特の形も年々少なくなり、砂浜も浸食や護岸のた
どこかへ追いやられ、浜辺の風景は急速に変わってきた。
この激しい浜辺の変貌は人間の生活の変化でもある。
画面から浜茶屋は消え新たなモチーフを求めて来たが、
テ−マは最初に浜茶屋に出会った時と変わらない。
現代社会が抱えている崩壊感、平和な家族や日常の生活の中
垣間見る不安。しかし画面はそれを語ってはくれない。
もどかしさが年々つのるばかりです。