タイムストラベル物
古典はHGウエルズの「タイムマシン」で有ろう。
この映画が最後にロマンチックな終わり方をしたためでも
ないだろうが、割合とロマンチックな物が多い。
爆発的人気を博したのはなんと言ってもスピルバーグの
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」であろう。子供から
大人まで、しかもSF好きかどうかは関係なく見られた、
冒険ロマンSFである。
多数ある作品の中で、いぶし銀の様に渋く輝いていたSFは
スーパーマンのクリストファーリーブが主演た「ある日どこかで」
である。この映画は音楽もロマンいっぱいである。相手の女優も
素晴らしい、ジェーン・シーモア、私も無駄と知りつつ、同じように
トライししてみた、結果はダメだったが。

猿の惑星(68)
チャールトン・ヘストン主演のSF物。
宇宙船が故障して、近くの惑星に不時着。
砂漠を超えてたどり着いた所で、馬に乗った猿たちが人間狩りをしていた。
乗務員達全員捕らえられ、テーラー以外は手術を受けマトモでは無くなっていた。
人は言葉を喋らないと思っていた、猿のジーラ博士は興味からテーラーを
特別扱いにし、たが、猿たちが決して近づこうとしない禁断の地に行く。
そこで発見した物は、人類がかって使っていたお人形であった。
ついに、テーラーは牢獄で与えられた女性ノバと馬に乗って
新天地を探しに行くが...そこで見つけた大きな像は..
自由の女神であった。
彼らの宇宙船は超高速で旅行したが為に地球の未来に来てしまったのである。
この映画は核戦争反対のメーッセージがこめられている。
その象徴として壊れた自由の女神がある。
この後、今度は猿の博士達が現代の地球に来て大騒ぎになるはなしも
有るが、この作品ほどにインパクトはない。
猿だけが一人歩きしたからで、メッセージが何もナイからである。
最近のSFもメッセージがナイのは記憶に残らなくなる危険性がある。
ハリウッド映画よ原点を忘れるなである。

ある日どこかで(80)
音楽はジョン・バリー、この音楽が一見単調な、この映画をグーンと
引き立てている。むろん、画面の美しさもモネの絵を見ているように
美しい。そして、本当はべたべたの恋愛映画なのだが、ものすごく
素晴らしい、ラブロマンスの世界に引きずり込む。一目惚れをしたことが
ある男ならこの主役の男の気持ちは共感するものが有るはず。
見ているとつい自分の過去の経験と少なからずオーバーラップするのは
男の心理描写が実に細やかで、丁寧にそして完璧に描かれているからだろう。
つい、何度か見てしまった。そして、私の心にスーット鮮明に残っている。
私は本来、描かれているこの時代はあまり好きではないが、この作品は別格
である。
SFとしてみないで、美しいラブロマンス映画としてみてほしい。
女性も、こんな風に愛されると幸せと思う人も多いはず。


タイム・アフター・タイム(79)
なんと、この映画の主人公は「H・G・ウエルズ」なのだ!!
映画ならではの面白さがスローリが始まる前から期待してしまう。
しかも、嬉しいことに、59年の「タイムマシン」(ミクロの決死圏の
主役のロッド・テーラーが主役)に使われた建物、タイムマシン共
よく似ているのである。この点もマニアには嬉しい作りである。
最初に書いたように、しかも!!タイムマシンの原作者 H・G・ウエルズが
主人公!!もう一つ、当時イギリスで切り裂きジャックが娼婦を連続殺害した事件
もこのストーリに織り込んでいるのである。かなり欲張ったストーリだが
テンポ、も小気味よく、しかも未来にタイムトラベル、場所もロンドンから
サンフランシスコに移動、時代のギャップをどう乗り切るのかの展開もきちんと
描かれ、しかも、それがストーリの展開にフィットしている。
切り裂きジャック(親友の外科医)との駆け引きもスリルがある。
そして、最後のどんでん返し。
元の、世界に帰って、このマシンを壊し、この経験から本を書くといった落ち
もしっかりしている。未来はユートピアではなかったから...。

タイム・マシン(59)
今から見ると古いと思うかもしれないが、タイムマシン自信がクラシックスタイル
なので、かえって今見ても新鮮である。
この映画は「H・G・ウエルズ」の代表作でタイム・マシンの生みの親でもある。
淡々とストーリが展開するのだが、ある時、未来に飛行?したら、途中で、核戦争
が起こり、ついには、地中に埋まってしまう。そこで、さらに、未来に行くと
猿の惑星の原本の様な世界がそこのはあった。人は皆、気力がなく、家畜に
なっているのである。
そこに、いろんな、古代の遺跡(人類がまだ、まともだった最後の時代)の遺品
から、人類がどうなったのかを知る。
そこで、美しい女性を救いだし、いろいろと教育する。
類人達が攻めてくるのをやっとしのいで、これではダメだと思い。タイムマシン
に乗って、元の世界へ、そこで、役に立ちそうな、化学書、工学書等を携え、
もう一度、愛する女性の待っている、未来に旅たつ。
マニア的に見ると、チョイト変では有るが、タイムマシンから見た外の景色の
移り変わり、洋服屋の陳列のマネキンのファッションの移り変わりも楽しめる。
そして、なっと言ってもタイムマシン古風なのだが、クラシックカーの趣があり
いま、もし、この作品がなくて、初めて作るとしたら、こんなスタイルにはなら
ないだろうし、強い印象もないかもしれない。

フォー・エバー・ヤング(92)
メル・ギブソン主演のチョイト変わったSFで有る。
タイム・マシンと言うより、冷凍保存人間と言った方が近いかもしれない。
SFの部分はストーリをよりおもしろくするため。タイトルの通り時間を超えた愛を貫く
物語である。だから、家のかみさんの様にSF嫌いの人でも文句なしに楽しめる。
いや、むしろ、若い女性には受けるかもしれない。
ある時、恋人を交通事故でなくしたダニエルは絶望のあまり、冷凍保存機の実験台になる
が、実験をしていた人たちもいなくなり、忘れ去られていたのを、遊んでいた子供達が
いたずらをして、眠りから覚めさせる。それからその坊やの家にやっかいになりながら
しばらく時を過ごすが、死んだはずの恋人が実は生きていると知らされる。
が突然に全身に痛みが走り、病院へ、それでも、自分をかくまってくれてる看護婦の
助力を得て、そこを抜け出し、遂に昔操縦していた爆撃機に乗り、恋人の居る岬に
..一緒に遊んでた坊やが発作が起きたダニエルに代わり操縦し何とか着陸、
やっと長い時を越えお互いに老人になった二人が再会する。
永遠の愛....途中に苦難が有れば反対により強固になる。
メル・ギブソンがより好きになる映画でもある。

バック・トゥ・ザ・フューチャー(85,89,90)
三部作であるが、それぞれ一環した部分と、単独のおもしろさをキチンと
作っているのは、さすが、スピルバーグ。
第一作はのっけからおもしろい、博士の留守に、マーティがエレキギターを
デカイスピーカーの前で、しかもアンプ出力最大!ギターを弾いたとたん
ものすごい音で、すっ飛んでしまう!もうこれで、このストーリを十二分に
期待させる。さらにその後、公園で、博士がタイムマシンのテストをやっている。
このマシンがスピルバーグのアイデアであろう。かなりのカーマニアならこの
車を見たら、またまたワクワクする、そうなぜかアメリカの幻に近いスーパーカー
のデロリアンなのである。もうこれだけでタイムマシンポイのである。
そしてスピードが80マイル(違ったかな?)以上でないと、トラベル出来ない
この設定、でエネルギーは?
とマニアックなところはおいといて、未来に行く、そこには母や気の弱い父が
まだ、独身なのだ!
へたをするとこの二人結ばれないかもしれない状況、そこで一肌抜いて、何とか
二人を結びつけようと...でどたばた、時間は刻一刻とリミットに向けて刻む!
第二話は、またまたヤヤッコシク、両親が結ばれないかもしれない状態になっている
第2話はさらに、複雑なタイムスケジュール?話もややこしいが一話以上にスリル
がある。心臓の弱い人は見ない方がいいくらいである。
第三話は博士の話になる、しかも、時は西部時代、燃料のなくなったタイムマシン
がどうやって帰るのかが一番のポイント。このころ蒸気機関車がすでにあったが
なにぶん昔!。スピードが通常ではタイムマシンが動作する速度迄出ないのである。
しかも、博士のラブロマン、チョイト変(通常なら美男、美女か若者の物語りに
なるのだが)ここが、また、予想しにくい話の展開を生む。「どうなっちゃの」と
少々頭が混乱させられる。ここも上手い演出である。
この映画のやはり最高におもしろくしているのは奇抜なキャラクターの博士で有ろう。
普通の頭では考えも付かぬ人物像である。これもスピルバーグならではである。
下手な監督だとたんなるどたばた映画になったやもしれない。
タイムトラベルの面白さを十二分に味わわせてくれる。