アポロ13(95)
これはSFというより実話なのだが、一応ここに記載します。
1970年4月の出来事、これより先立つ9ケ月前の11号は人類初の月着陸成功した。
これが、マスコミのピークでこれ以降はたいして期待しなくなっていたし、予算も減らされていた。
それまでは、旧ソビエトとの熾烈な宇宙開拓競争があった。そしてどちらが先に、月に降り立つか
と、一応の決着が付いてしまうと頭の悪いマスコミ(あえて言う)は報道の興味をなくしていた。
そんな矢先の事故、しかも、最悪に近い...。
マスコミも急に興味をもちだす。
NASAはてんやわんや、それまでのナレた雰囲気から一変し緊張が張りつめる。
これからが、スゴイ!
もし、あなたが、車の事故とか、パソコンがハングアップしたとか、仕事上のトラブルに合った
経験があると、比較するレベルではないが、何の経験もない人より心臓にドキっとする度合いが
大きいはずである。私も何度か仕事上の小さなトラブルに合っているので、チンポコ(失礼!)が
縮んだ。まして、命が...、自分の命ならまだしも、仲間の命が危ない、しかも自分達の仕事上
のことである。もう逃げ出したく気持ちになるが、一方冷静にならなければと...
このときたぶん、全身が神経になってしまうかんじであるはずである。
NASAの全員が素早く行動開始をした、ここの描写が分からない人は....。
所々に家族の様子のシーンを入れていたが、これがないと見ている方もダウンしてしまう。
ここで、深呼吸一発できるのは、監督の配慮か?
ついでに、当時女性のファッションはミニスカート全盛の頃であった。
そして、トラブルがまだ続く、最後は本当に何パーセントの賭だったんだろう、地球に
再突入し3分後に連絡再開するはずが...時間は1秒また一秒と過ぎて行き、もう
ダメかみんなが思い始めたその時、帰還の連絡が入る。
このところも最高である。
この映画のもう一つの見所は、現実にあったしかも最先端のNASAのアポロである。
映画の宣伝はこのSFXばかりを強調していたが、SF映画のSFXと違い目立たないし
ごまかしがきかない!アポロのロケット、衛星、船内の描写全部SFX
特に船内は無重力、ジュースを玉にして飲む?シーンは無重力実験機で取ったか
CGでの合成、派手さはないが、このような使いかたこそ本来の映画トリック技術
であろう。
それにしてもNASAの人達の超人的な仕事プリはただただ敬服する。
なんなスゴイ人達がいるから素晴らしいロケットが次々に出来るのだと...。
じつにうらやましい人達である。

2010年(84)
「2001年宇宙の旅」(68)が難解でマニアには絶賛されたのだが、
一般には難解な映画と言うことになり、興行的にも、シネマスコープと一般の映画の横3倍ある
スクリーンでないと面白味が半減した。そのためか、この映画はその解説、「2001年」の最後が
特に、何がどうなっているのかさっぱり分からないと言った世論?に答えての続編として登場。
とは言っても、SFの分かる人でないとなかなか分からない一編ではある。
最近のアニメ「エバンゲリオ」がチャンと分かる人はこれを見ても納得するとはおもう。
私からすると、少々安易な結末を作ったなと思うが。]
本来は、もう少し哲学的な面が有ったようにおもうが、いずれにしろ、
ある意味で、「スターウオーズ」より楽しめる。
効果音も相当に効いているし、カメラワークもなかなかなものがある。
特にソビエットの宇宙船レオノフからディスカバリーに乗り移るシーンはドキドキする。
終わり近くで、モノリスが木星を食べて遂には爆発するところがこの映画の回答である。
この映画の凄いところは、やはり宇宙船である。
インパネはよく見るとそんなに金が掛かっているようでもないが、センスがいいのか、リアティがある。
また、探査機もなかなかな出来である。最後の結末以外は素晴らしい出来である。
一般的にはこの結末がいいのかもしれないが。
マニアな私には「2001年」の方に軍配があがるが、Videoでは「2001年」は辛いものがある。
美しい振袖の袖を半分にしたら..たぶん...と思うが。
また、もう一つの謎解きがある。これも「2001年」を見ていなければ、
はらはらも半減するかもしれない、名前のHALは上映当時話題になった。答えは+1すればわかる。
このコンピュータ、人工知能と呼ぶべきかもしれないがそのモジュールがガラス状になっているが、
SF映画の歴史から見れば、納得できるし将来はこうなると思わせるに十分である。
ちなみに現在使われているコンピュータはシリコン結晶で作られている。
ガラスとは、親戚みたいなものである。
最後に、モノリス 1:4:9の得体の知れない物体?はやはりわからないままである。


ミクロの決死圏(66)
これは、私の大好きな女優ラクエル・ウエルチが出ている。
セクシー女優だが、ここでは、スキューバースタイルがチョイト艶めかしい
だけで、キスシーンさえない!!。有ると困るが..。
暗殺者の手によって、交通事故を起こし、意識不明のミクロ化技術の博士を
救うため、60分の時間制限でミクロ化され、注射で、血管の中に入り、大冒険
が始まる。
この中で、エドモンド・オブ・ライエン扮する、脳外科博士にとても好意がもてた
この人がしゃべる言葉に、とても共感できるからである。
今から見れば、当時絶賛された、体の中の模様がやや、チャチイくみえなくも
ないが、抗体、白血球、赤血球、肺、心臓、脳、内耳などの模様が下手な怪物
なんかよりはるかに興奮させる。
ここで、ミクロの潜水艦が出てくるが、これが今となっては、模型ポック見える
のが残念であるが、当時はそんな感じはしなかった。
体の中の話がほとんどで、導入部分の出来は2流である。軍の秘密の場所にしては
普通の事務所ぽかったりして、チョイトがっかり。
最後は、涙腺から脱出するのだが、ここいらはアクション映画の様相で..
ま、一般向けのサービス?一般向けのサービス?といえば、主演のスターが
スティーブンボイド、アクションスターである。役もメンバーの中に敵のスパイ
が居るかどうかを見張る役である。チョイト無理矢理の感じ。今作り直せば
最と価格的な興奮を味わえる映画に出来るのではないかと思うが。
いくばくかの不満のあるが、見た後はとても敬謙な気持ちにさせてくれる。

ニューヨーク東8番街の奇跡(87)
製作総指揮者がsピルバーグじゃしょうがない。良い作品です。
なによりも、見た後、心が幸せいっぱいになる。
ボロアパートとそこの住民、みんな貧しかったり、歳を行き老人ボケのおバーさん
おなかに子供を宿した遊び人の愛人、売れない画家、かってはチャンピオン、今は
臆病な大男。と条件は良し。そこの屋上の今は居ない鳥小屋に、UFOの夫婦が
降り立ち、赤ちゃんを作る。で、みんなが一生懸命に応援する。
でも1匹?死んで生まれる、が大男がそれを、修理する。でも動かず、あきらめたと所
ついに、生き返る。で、しばらく、しながらも楽しいひとときが過ぎ、UFOは帰っていく。
そこで、かねてから、地上げ屋が、みんなのルスに、壊してしまう。
みんなが、あきらめ別の所で夜をすごす。
と、宇宙からUFOの大群がきて、一晩で全部修復、いや、出来立ての新品にしてしまう。
当然、あの死にかけたUFOの赤ちゃんもおぼつかない手足を使って..。
とハッピーエンド。バックに流れるジャズもアパートのできた頃の音楽、聞いたこと有るような
..。グレン・ミラーサウンドのように、心洗われる。
しかし、このUFOがおもちゃの様で、小鳥のようで...。
そうそう、我が家も田舎だから、今ツバメがやって来ている。
まだ、卵は生んでいないが、毎日のように日に4,5度近くの電線に夫婦で
止まって休んでいく。すずめも今巣を造りなおしている。
ついこの前はガーガー鳥(正式には分からない)が巣立っていった。
だから、この映画気持ちが良くわかる。胸がジーンと来た。
文明は便利を与えるが、潤いをうばう。
ここ様な、すばらしい映画。サスガ! スピルバーグ、である。