隕石、彗星、小惑星編

近年、地球に大接近した彗星の記憶も新しい。先ずはハレー彗星、そして百武彗星、そしてこの夏の
ヘール・ボップ彗星、NEWSでは美しさを強調していた。理由は過去に、大騒ぎしすぎ、社会不安をもたらした
からである。最近はコンピュータの処理速度の高速化、人工衛星、ロケットの発展により、より正確な観測が出来
る様になったからである。
ハレー彗星のときは、フランスの衛星が彗星の頭部に近づき、それまで思われていた彗星より、氷の固まりに近い
事も分かったりしている。
また、別に、地球科学も発展し、6500万年前、中部アメリカ、ユカタン半島に直径10kmの隕石がぶつかり
恐竜を絶滅させた可能性もあることがわかりつつある。無論恐竜絶滅には諸説があるのだが。
地球上では海や森林などがあり、月や火星、の様には跡が残らないため、発見、調査が困難なのである。

アルマゲドン(98)
ジャッジメント・ディ2(97)
アステロイド
メテオ(79)
ディープ・インパクト(98)

ジャッジメント・ディ2(97)
全体的に見るとB級なのだが、内容的ににはB級的なアクションシーンは致し方ないが
ストリーの出来の良さと、主演のコニー・セレッカ(娘キャサリン)の熱演により、一流作品なみの
迫力、緊張感、特に最後のギリギリの決断、正にタイトルどうりで本当にツイツイ身を乗り出して
見てしまう迫力がある。
ストーリのおもしろさは
どう判断するかの対立に
1:かって隕石がブツカルと予言し世間を騒然とさせたソレンソン博士が今また今度は
  本物だと、ミサイル基地を占拠し、ハッブル望遠鏡をよこせと政府に要求
2:博士が脅しに撃ったミサイルをソ連が核攻撃をするのかと、次にやったら反撃に出る
  と脅す。
3:天文台の博士達は今度も82万キロ離れた所を通過すると計算している。
  
そこに、娘キャサリンが親を間違いだと説得するよう政府に召還される。
はじめは、説得するが、政府から渡された父のノートを見て、父が正しいかもしれないと
判断する。しかも、そのノートは古代のアボリジニの壁画を写した物であった。

そこで、最期の確信をつかむためにオーストラリアの友人のいる天文台に行く。
そこでも笑われるが、別の軌道にいる彗星が2つに割れるといいそれを確認
ついにその彗星が小惑星に追突、小惑星は軌道をかえ地球に月の軌道を
越え近づいてくる!
判断は政府の高官ではない、命令を受けた人たちである。
法律を守るのか、自分の判断で行動するのか、しかも間違っている可能性は大きい!
このところがいい、多くの映画は政府の高官がどう行動するかであるが、これは違うし
こちらがほうがよりリアリティがある。
映画だから、はらはらドコドキで済ませられるが、貴方ならどうするだろうか?
そう考えると.....駄目かもしれないと....。
CGや、銃撃戦、コントロールパネルの修理などはやはりB級だが、低予算でここまで
楽しませる映画の作り方は日本映画も参考にしてほしい。
この映画はストーリーの展開と俳優の演技力によりイイ作品になった数少ない作品
で有ろう。


アステロイド
多分、このような背景があるから、作った野かもしれない、映画である。主役もスターといわれる人は
出ていない。さすが、CGの発展している現代には作りやすいのかも知れないが。
意外と、隕石の恐怖を表現するのは困難である。
理由は、宇宙で飛んでいるうちは、普通の星でしかない。ロケットの様に火を出している分けでもない。
だから、効果音でしか表現できない難しさがある。
一番の恐怖はブツカル寸前しかし、これも時間が短い。
この映画ではレーザー砲がありこれで巨大隕石を破壊する。だが、細かく砕けた隕石が群になって地上に
降り注ぐ。西部のダラスは核攻撃を受けたように崩壊する。このシーンはインデペンデス・ディのほうが迫力
がある。ただ、技術的な話が少なすぎるのである。科学者達が一応、主役なのに...。
SF映画の大黒柱として、どう技術的なものを話に組み込むかがあるはずなのに....。
パニック映画としてはOK。隕石がぶつかった跡におじいちゃんと娘を探しに行く処は。
廃虚の中を、大変な冒険で危険がいっぱい、はらはらどきどきである。
でもやはりSF映画だよね?アドベンチャー映画じゃないはず。


メテオ(79)
まだ、この時はソビエトが元気な時である。メテオをここで書くのは、アステロイドとの比較の意味もある。
こちらは当時の大スター、ショーン・コネリ、ナタリー・ウッド、ヘンリー・フォンタが出る。
アプローチとしてはインデペンデス・ディに近い作り方である。
役も、大統領、ソビエトのクレムリンも出る。スイスのスキー場が壊滅したり、香港が30mもある大津波
に飲み込まれるシーン、イタリーはきれいな宇宙花火ショー。と盛りだくさん。
こちらは、ソビエトと協力し核弾頭ミサイルを打ち込み粉々にする。
一応、SFの定石は踏まえているがいかんともしがたく。時代を感じる。この頃はコンピュータはデスプレー
でなく、テレタイプライターが中心なのである。
ただ、技術的におかしいのが、最初の方で火星探査衛星と地上との会話のシーンである。
正確な距離がわからないが、会話に時間差ができる、10分以上は遅れるはず。
が隣に居るかのように話すのはなんか受け付けられない。
また、ミサイルが束になって飛ぶなってことはできるのか?お互いに何らかの影響を与えるはずで
接触事故を起こしかねないと思うのだが。
ま、これくらいのSF大作でもこのように科学にたいしていいかげんのはなぜなんだろ?
この点は、SF小説にはかなわない、科学者が小説を書いているケースも覆いのだから。
SF映画も昔、のほうが一応がんばっているが、
最近は、なぜかCG技術でごまかせるせいか、非科学的なSFが多くなりつつあるのは困ったものである。
元に戻って、最後に管制室のあるニュヨークに小さい隕石が激突!ニュヨークの半分がなくなる位である。
地下の司令室はかろうじて助かるが、死傷者が出、しかも地下に閉じ込められる。
が何とか脱出し目立たしめでたしで終わる。
今、生きている自分を神に感謝したくなる映画である。