アンドリュー(00)
ロビン・ウイリアムズがロボットになる。
ところが、共演者もなかなか演技派だ、アンドリューを買った男はジュラシック・パークの
考古学博士を演じた、サム・ニール、そして、、アンドリューの永遠の恋人リトル・ミスを
幼女時代はハリー・ケイト・アイゼンバーグ、大人時代はエンベス・ディピッツ、その孫娘時代を
同じくエンベス・ディピッツ。
つまり、終わりまでにないと分からないのだが、アンドリューは200歳まで生きるのだ。
でも、200歳で死ぬのだ。ここがポイント。
原題もBICENTENNINAL MAN と 200歳の男 からして分かる。
この映画はアンドリューの生涯を描くことにより、色々な問題提起をしてもいるのだ。
特異なロボットと言うだけの設定ではない。
主人と従僕、愛は何処まで越えられるか、生命の尊厳。
ま、そんなにかたくならずとも、十分に楽しめる。
最初は家族とどう付き合うか?
購入したサー家族は妻マムと2人の娘、上の娘はアンドリューを壊そうと何でも服従
する事を良いことに、窓から落とすくらいで、あまり出番がない。
下の子はリトル・ミスといい、アンドリューの名付け親、アンドロイドが幼いからなまったのだ。
リトル・ミスも最初はアンドリューになじめなかったのだが、海岸で彼女の大切にしていた
ガラスの馬を壊し、その償いに海岸に有った流木を削って芸術的な馬を贈った事により
一気に仲良くなり、またある時リトル・ミスがピアノの稽古をしているとき、「連弾したい?」
聞かれ、一緒にピアノを弾いいたり、彼女が大きくなっても、ズーット良い友達だったが、
当然、彼女はアンドリューに恋心を持ちながらも、別の男と結婚。
このころ、アンドリューは時計や彫刻を沢山作っていたので、サーは弁護士に相談し
アンドリューの口座を銀行につくり、アンドリューはお金を貯め、
ある時、自立をサーに要求し勝ち取り、思いでの海岸に自分の家を建てる。
そして時は過ぎ、サーも死に、そこでアンドリューは自分探しに旅に出る。
時々、リトル・ミスに手紙を書きながら....。
遂に10年の日にちが過ぎ、最後の自分と同型のアンドロイドをしかも女性を見つける
さこで、ルバートという技術屋と逢い、アンドロイド技術を自分に移植してくれるように
お願いする。お金は持っていたから話はトントンと....。

不完全ながら、アンドリューは見た目は人間になり...リトル・ミスの所に行くが
そこに、リトル・ミスが以前の通りにピアノを弾いていたが彼を見て怖がる。
外観は変わったが、アンドリューだと行っても理解してもらえず、困っている所に
老いたリトル・ミスが来て初めて納得する。
ココの所が結構気に入った。
そのリトル・ミスに似た女性はポーシャといい、リトル・ミスの孫娘で、仕事に
美術品の復元をやっている。
最初は、アンドリューとポーサャが多少いがみ合ったが....
アンドリューは徐々に好きなリトル・ミスの面影を見つけいつしか好きになる。
そうこうしているうちに、リトル・ミスが病院で息を引き取る。手には幼いときに
アンドリューが初めて作った馬の木彫を手にして....。

ある時、彼の卓越したデッサン力でスケッチした人間の臓器をルバートに見せる。
ルバートはその出来に驚き、ルバートの優れた技術で人工臓器を作り上げる。

それは、彼が人間になるためである。
そして、遂に、かれはポーシャと結婚するというより、同棲する。人間として。
ところが、75になったポーシャに人は死ぬのだと教えられる。
そこで、また、アンドリューはルバートに死ぬ様に作り替えてくれるように頼む。
ルバートも会社は巨大になったがオジンにもなっていた。

この映画は誤解していた、見る前はもう少し、フルント・ストンのような
アット・ホームな映画を期待していたが....。嬉しい誤解でした。
かなり、哲学的な、内容を持っていたのです。
さらに、建物、車、などかなり未来のイメージがそこにある。
不思議に、アンドリューの周りは、クラシックなものが多くあり、
この所は、なかなかやるなと思った。
つまり、芸術、文化はハイテクだけでは作れないと.....。

ただ一つ気になったのが...迷い込んだペットの犬はどうなったんだろう?

それと、ここが大好きなシーンだが、ポーシャとダンスをするシーンがあるが
そこに流れた歌がThe very thought of you 「君を想いて」である。
良い選曲だ。私の聞いたのはNatalie Cale の UNFORGETTABLE のアルバム
だが...もとは元は1934年イギリスのレイ・ノーブルが作り、58年に
ビング・クロスビーが歌って大ヒットしたとある。
UNFORGETTABLE でNatalie Cale は亡き父Nat King Cole 
とアルバムの題とおなじアンフォゲッタブルをデュエットしている。

良い映画には良い音楽が....ここでも、新しい音楽でなく、
スタンダ^−ドを持ってきたところが、いい。