猿の惑星



なぜヒットしなかったのか不思議に思っていたのであるが、
見て、何となくわかったように思う。
やはり、リメークは難しいのである。特殊メークはそれなりに良いのだが、
物語のインパクトが弱いのである。
なぜ、アリが人間を愛護するのかも説明不足である。
なんの理由もなく、命まで張っても人間を救おうとするだろうか?
常識的には相当な思い入れがないと、多少は手助けをするだろうが...。
もう一つ、惑星にいる人間の設定がいまいちワカラン。言葉をしゃべるのだが、
猿の奴隷となっているが、一方、猿と対決しようとしている。その割に文明がない。
言葉を喋れたり、刺繍をしたりするのであるが、簡単な牢屋の鍵が開けられない!
チャールトン・ヘストンが演じた初代の猿の惑星では人は言葉おも失っていた。
反抗する気力もない状態だった。
良いとこは、アクションが、香港映画のワイヤーアクションを取り入れたのか、
猿のジャンプや殴られものすごくぶっ飛ばされるシーンはいい。
ただ、チートやりすぎである。殴られ10m以上も飛ばされれば確実に死ぬ。
死なないまでも、重体になるはずで...。
また、いかに跳躍力があるからといってもチンパンジーは何メートルもジャンプはしない。
確かに人よりはバネがあるには違いないが....。
それから、探査用ポッドが強力すぎる。あんな小さなロケットで地球を脱出できるとは??
電磁気嵐がタイムスリップさせるという設定になっているが、そこを戻れば元に返れる
とレオは考え猿の惑星を後にするのだが....。
科学者ならもう少し慎重に考えれば...その確率は低いと思うのが普通と思うが...。
監督が悪いのか、脚本が悪いのか...かなり特殊撮影に力が入っているし、そのリアリティ
も、なかなかすごい、特に人間と猿の戦闘シーンはすごい!
少々、この特撮技術に飲み込まれてしまったのでは?と思う。
一番お金のかからないとこを手抜きしなければ大ヒットになったと思うが...。
初代の作品は核戦争が原因になっていたが、今回のはそれがないからインパクトに欠けたのかも
しれない。DNA操作で作った賢い猿を実験していた結果ではネ。

監督:ティム・バートン
Tim Burton
脚本:ウイリアム・ブロイルス・Jr
William Broyles Jr
脚本:ローレンス・コナー、マーク・ローゼンタール
Lawrence Konner , Mark Rosenthal
制作:リチャード・D・ザナック
Richard D. Zanuck
製作指揮:ラルフ・ウィンター
Ralph Winter
撮影:フィリップ・ルースロ
Phillippe Rousselot
プロダクション・デザイナー:リック・ヘインリックス
Rick Heinrichs
編集:クリス・リーベンゾン
Chris Lebenzon
衣装デザイナー:コーリン・アトウッド
Colleen Atwood
音楽:ダニー・エルフマン
Danny Elfman
特殊メイク・デザイン:リック・ベイカー
Rick Baker
レオ(宇宙飛行士)
マーク・ウオルバーグ Mark Wahiberg
セード(エイブ軍隊の将軍)
ティム・ロス Tim Roth
アリ(人間愛護のチンパンジー)
ヘレナ・ボーナム−カーター Helena Bonham-Carter
アター(セードの忠実な部下、ゴリラ)
マイケル・クラーク・ダンカン MichaelClarke Duncan
ディナ(レオを慕う女性)
エステラ・ウオーレン Estella Warren
リンボー(人間を売買する商人)
ポール・ジャマッティ Paul Giamatti