メトロポリス
Metropolis(2001)

もう、オフィシャルのHPが縮小されているは残念!!
これでは、私の敬愛する手塚治虫さんも少々寂しい気持ちになるのでは、と思う。
どの映画もそうだが、もっと自分たちの創った作品に愛情を持ってほしい。
たとえ、興行的に利益が上がらなかったとしてもである。
その時、日の目を見なくとも、いつか見直される時があるかもしれないし....。

ストーリは
レッド公が実質牛耳っている、メトロポリス、ここの人口がなんと6000万!
この巨大都市も問題がある。ロボットがいろいろ制約が課せられているが、失業者も
沢山いる。彼らが暴動をおちこちで起こす。
かってのドイツのゲシュタポのようなものもある。それが法を犯すロボットを所かまわず射殺してしまう。
はっきり言って住み心地がいい場所とは言えない。
そのメトロポリスに日本から国際的指名手配ロートン博士を追って来た探偵のヒゲオヤジとケンイチがいた。
現地案内に数字を並べた番号で呼ばれるロボット刑事がついた。
わかりにくい番号よりヒゲオヤジが自分の飼っていた犬のペロという名前を付けた。
その時、ロックがレッド公をティマにとられるのを嫌ってロートン博士を撃って装置にも発砲し大火災を起こした。
ケンイチはティマを助けようとして、巨大な下水路に落ちた。しかし、ロックは彼らを追ってきて発砲してきた。
2人はやっと逃げ、地下深い場所で掃除しているロボットフィフィに助けられた。
しかし、必要にロックが追ってきてそこからも逃れた。
ケンイチは言葉も分からないティマにいろいろ教え始めた。ある時ケンイチはレッド公の手下に捕らえられた。
ティマはさらにロックに気絶させられ、ビリヤード場で分解しようとしたがヒゲオヤジが間一髪、助け出し
ケンイチの居所をさがすべく、ヒゲオヤジはロートン博士の手帳を見ながら、ティマに電話回線を接続した。

ストーリー的にはティマとケンイチのラブロマン的な所があるが....
本質的には将来の社会的問題を投げかけているのだが、もう少し現代的にアレンジしてほしかった。
コンピュータ、DNA、通信、人口問題、をもっと全面にだしてほしかったのだ。
たぶんに、原作を意識しすぎたのかもしれないが....。
原作はフリッツ・ラングという人が1926年に3時間もの超大作を創ったのだが...
不幸にも上映はなぜかあちこちずたずたにカットされ、当然ストーリにも影響を及ぼし
上映当時は不人気だったとある。それにしてもこの時代である。
当然、現代はもっと違った状況もある。この時の工業の象徴が歯車だったから、
映画の随所に訳も分からない巨大な歯車が出てくるし、高層建築が沢山出てくるが、
中心にバベルの塔を連想した巨大なメトロポリスを象徴した建物がある。
このアニメもほぼそれを踏襲しているが、アニメの力を借り、より巨大な都市のイメージを
描いているが、この努力は成功したのではと思う。
もう一つ、亡き手塚治虫を意識しすぎで役柄が初期のキャラクターが多いのもそうだが、
動きがややゆっくりしているのが迫力を欠く結果になったのが残念である。
晩年の手塚治虫なら、もっと迫力ある構図をつくるだろとも思った。

いずれにしろ、以外とヒットしていないのが不思議でもある。個人的には大好きな作品である。
最後にRayCharles が歌う " I Can't Stop Lovig You " が流れるが、これは実にいい選択だったと思う。

ティマ
フィフィ
ケンイチ
ヒゲオヤジ
ペロ
ロック
レッド公
ブーン大統領
ランプ
ロートン博士
ポンコッツ博士
アトラス
Ray Charles
" I Can't Stop Lovig You "