ワイルド・ワイルド・ウエスト(99タイムワーナ)
この映画の最大の面白みはなんといっても巨大な高さ25mもある、
蒸気動力で動くまるでクレーンが束になったようなメカ蜘蛛である。
これを武器に、ラブレスはアメリカ合衆国を乗っ取ろうとする。
それを、阻止すべく大統領の勅命をうけて、ウエストとゴードンが嫌々ながら
コンビを組み戦う。
しかし、このメカ蜘蛛はなかなかの出来である。CGを多用しているらしいが
良くできている。かなりマニアックな映画だから、女性には受けないとは思うが。
メカ好きの者に取ってはメチャ嬉しい作品だ。
作りが、時代の設定も有るのだろうが、蒸気機関が出西部に鉄道が敷かれるように
なった1869年ころの時代である。そう19世紀も終わりの方である。
20年後にはパリ万博が開かれるそういう時代なのだ。
この映画は60年代にTVのドラマとして人気の有った作品をリメークした者らしいが
最近は確かにリメークが多い。
しかし、一時の様に二番煎じ的な作品の弱さはない。かなり工夫を凝らしてどの作品も
元の作品をかなり上回る出来に成っている。
この作品も同様で、こりに凝っている。
最初に出てくる、メカに強いゴードンの乗り物が自転車に火は吐き出すまるでロケットの
似たようなをエンジンを付けたものである。、ウエストが走らせる馬を追い越して行くのは
面白い。さらに彼らが乗る特別仕立ての列車もスゴイ!
ゴードンが仕掛けたのであろうか、何のための道具かワカラン不思議な仕掛けがあちこち...
007のボンドカーなんて足下にも及ばないくらいである。
さらに、悪玉のラブレス(Laveless)名前からして悪い奴だね。この男、南北戦争で下半身を
やられ、これもメカメカの蒸気動力の車椅子に乗っている。しかし、どうやって撮ったのだろう。
手品のごとく、画面上はどう見ても下半身がない!!
次に出てくるのは、これまた初めてみるような、戦車!戦艦、そして巨大メカ蜘蛛戦車、
これがスゴイ、動きも妙だが、蒸気で動くからか、もうもうと冗費機関車のごとく黒煙を吐き出しなふぁら
起重機のような8本の足をギーギーいわせながら歩く様が...どう見ても普通の戦車の法が合理的には
思うが...メリットは高いところから見下ろすというとこだろうか?
この頭部に操縦席のような見晴台のような場所がありそこにみんなが居るのだが...
動いているときはグラングランと揺れているが...その辺が???
ま、映画だし....。
処刑兵器も??巨大な忍者が使う手裏剣のようなモノが、処刑される者の首にお皿を背合わせ
したような協力磁石に襲いかかる。
ガ...飛んでくるののはいいが、人の走る速度に同じとは???
また、この磁石は超強力!しかしかなり漫画チックというかどたばた喜劇というかそんなシーンが
結構続く、多分監督がお気に入りだったのかもしれないが。
お話は至って単純だし、
そうそう、この悪玉のラブレスの周りにはこの手の悪役に相応しくスタイルのいい女性が何人もいるし、
ウエスト、ゴードンの方にも途中で助けた自称歌手の少々背の低いエスコバーが...
女性には嫌がられそうだが、また嬉しい事には下着姿、カンカンの様な感じでもあるし、SM敵でもある
そういえば、このエスコバ−はラブレスの趣味かSMの道具が沢山ある鳥籠の様な所からゴードンが
助け出したのだ。全体に怪しげな雰囲気は...かな?...。
このラブレスの趣味が悪い...ゴードンやウエストの女装に有頂天になってしまうのだから...。
その意味ではややエログロ的でもある。
日本人の趣味とはチョト違うけど分からなくもない....
今一、全体のテンポがとぎれる所がいくつか有るが....多分元がTV用だったからだろう。
それにしても。これは名作だ!...迷作?....??

ダークシティ(97ビデオノミ)
今まではSF小説でしかお目にかかれない作品である。
このような話は、TV版スタートレックシリーズにはあったが、規模は小さかった。
全編に謎と不気味さが漂うタイトルがなぜダークシティなのかは後半に壮絶な謎解きと
共に分かってくる。
また、全編に不気味な音楽もこのなぞめいたお話をより不思議な世界に導いてくれる。
さらに、初めのころは、対して金のかかっていない映画と思わせるが、中盤からは
どんどんとこの謎めいた話に聞き込まれていく。
アクションSFに飽きた人には一度この本格的SF映画を見てもらいたいと思った。
主役のジョン・マードック(ルーファース・シーウエル)、相手役のエマ・マードック(
ジェニファー・コネリー)始め脇役も駆瀬名ある名演技で飽きさせない。
全般は主人公が自分がどうなっているのか、ココは何処なのか?
まるで、サイコ映画のような展開で、中盤は刑事物的に謎の原因調査に乗り出す。
さらに、後半はサイバーアクション的なスゴイ格闘シーンがある。
そして、最後は.....。

THE VISITOR(97)
出だしが、空軍の戦闘機とUFOの戦いであるが、UFOは攻撃しないで逃げるばかり、
速度はマッハ4と行っていたが、ジェット機が対等に追っかけるのだから、そんなに
速いわけがないし最後はミサイルで撃ち落とされる。
UFOから現れたのはエイリアンではなく、人だった!
しかし、彼は不思議な力を持っており、人類を救うのだと....。
製作総指揮は「GODZILLA」のローランド・エメリッヒとか...確かにテンポは良いのだが、
後半は警官に追いつめられた所で、UFOが彼を連れ去る所から話の展開がダイジェスト版
ポクなる...、TV映画の再編か?と思うほどである。
連れ去られたUFOの中で、仲間から裁判を受けるのだが、UFOを感じられないセットは
かなり寂しい。
せっかく、戦闘シーンや追っかけ、人の描写のカメラワークが良いのに。UFOの外観も
結構いいと思ったし....、オシイ!
セットを作る人がいなかったのだろうかと疑いたくなるくらいである。

センダー
B級作品の中では、超高級作品。
B級の所、時間が100分以下、音楽が合っていない。ストーリの必然性が弱い。
個々の得意な点は妙に凝っているが、なぜそこまでしなければ?が問題。
肝心のポイントをアッサリ終わらしてしまう。
ま、こんな所だ。
だから、全体のバランスが悪い!
超高級なのは、やたらカー・チェイスで車をぶちこわしたり、ビルの谷間での
UFOとヘリのチェイス、建物の爆破、UFOの製作は一流である。
でも、得意な所に光るものが有れば、変にまとまっている物より数倍面白かったりする。
名前が思い出せないが、0011の役をやっていた人も脇役で活躍する位俳優も渋い。
人気者でやるより好感がもてる。
アラスジは
1965年にコルセア4機で、バーミューダ・トライアングル上空で未知なる物を調査に
グレイソン中佐がUFOに遭遇し、海に没する。
30年後、空軍のエリア21の秘密部隊がその機体のの一部を回収するが、何者かにトラック
ごと奪われ、大カー・チェイスが始まる。
グレイソンの子ダラスは海軍の軍人である。その子のリサなる不思議な力を持った少女が
話の中心である。
念力の様な物で、自分や物を一瞬にして遠い所に転送できる。
だが、まだ少女なので勉強中、それを教えているのが、美人のエンジェル、
このエンジェルは実はE・T。秘密部隊がリサを連れ去る。
そこで、エンジェルとダラスは娘を取り返しに行くが、次々に邪魔が入るが二人で
その苦難を乗り越え、最後には助け、亡き父も巨大UFOより生還し三人で暮らしを始める。
生還する父が年を取っていないのは、ファイナル・カウントダウンを思い起こさせる。
最後の巨大UFOの砂漠での出現は未知との遭遇のシーンほどではないが、似ていたり、
UFOとヘリのチェイスはブルーサンダーを思い出させる。
オリジナルの所としては、カーチェイスでエンジェルがドラゴンボールに似た念力の玉で
車を撃退するシーンが何カ所かある。
見所は結構沢山あり飽きさせない。
はらはらシーンや、感動シーンは何故か下手であるが...
SF好きの私としてはチョイスな作品である。