コンタクト(97)

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結論から言おう。
科学心や、宇宙に畏敬の念を持っていない人は見てもそれ程感動しないかもしれない。
この映画はSFというより故カール・セーガン博士に捧げただけのことはある、素晴らしい
映画である。もし、カール・セーガンがこれをみていたら ,絶賛したかもしれないくらいである。
カール・セーガンのCOSMOSがTV放映されたのは、私の記録に間違えなければ、
ここ、新潟での放送は1980年11月23日から12月23日までの
11月23,24,25,26、12月8,10,11,15,16,17,18,22,23でこれより先に8月にNHKがパノラマ太陽系
をやっていた。太陽系の惑星のお話である。
記憶が定かでないが、たぶん、ボイジャーの記録がいろいろと送られてきたのがきっかけだったように思う。

さて、この映画は私を感動の見事に渦に引き込んだ。
うれしさのあまりに、涙、涙であった。
出だしから嬉しかった。幼いときのエリーがハムでCQCQとやっている、私はハムはやらないが、短波受信は
何時間もバーニアダイヤルを回し、外国の放送が入ると嬉しかった経験がある。
また、60cm、800mmの焦点距離の最大133倍の望遠鏡で土星を眺め輪がある事にそこに行ってみたい
思いに駆られた。夏の銀河が満天の夜空に広がっいたときは裸になって空に飛び出した気持ちになった。
だから、よけいにこのエリーの気持ちは自分の事のように思えるのである。
それに、私も父を6歳の時に分かれた。
この映画はある程度というか、かなり現実の世界に近いものがある。
そのためか、大統領役もビル・クリントンのTV演説を借用している。
宇宙人からのメッセージを受け取るまで。
あのアメリカでも、非実用的な科学にはお金を出し渋るのかと驚きでもある。エリーが政府から資金をうち切られ
それでも、スポンサーを探し回る様子は痛々しい。
相棒のケントは素晴らしい。唯一の彼女の理解者である。
また、恋人役のパーマーは宗教を勉強した男で「神を信じるか?」と彼女に何度も尋ねる。
テロリストも居る、狂信者である。
全米に、宇宙人からのメッセイジを報道に乗ったとき、宇宙アンテナのあるところに、大勢の色んな
人たちが集まっていて、それをエリーが車の中から一つ一つ見ていく様子は、滑稽であった。
皮肉が込められている、何故素直になれないのか。いつも思っていることを見せてくれて楽しかった。

最後のスポンサーがこれまた素晴らしい!ガンに犯されたおじいさんなのだが、技術屋なのだ、
それで、自分の夢を彼女に託すのである。
また、アメリカで失敗したのに、予備がなんと日本の北海道に作ってあり、しかも、製作はメード・イン・ジャパン!
もう、たまらん演出!ただ、惜しむらくはもうチョイ日本人が技術者として登場してほしかった。

一人では無いのだ。だから、孤独ではないのだ。
焦らないでゆっくり辛抱強く!
説明、証明は出来ないが、宇宙の素晴らしく大きな存在は....。

音楽も良い。交響曲仕上げで、終わりの編にピアノソロがゆったりした流れで奏でるが、
この映画にぴったりと当てはまる素晴らしいできである。心が和む。

ジョディ・フォスターて本当に素晴らしい女優だ!天文学者として何の違和感もない、満点の演技である。

似ているシーンのある映画、
宇宙アンテナがある:「2010年」の冒頭に出てくる。
宇宙人からの贈り物:「宇宙水爆戦争」のはじめにTVを送って来、これを作らせる
             ただし、こちらは、部品も送ってきたが。
ワープトンネル:「スターゲート」の時も感動したが、これはさらに「2001年」の終わりのところに出てくる
          神の世界への移動以上である。また、このシーンも地味であるが、感動させてくれる。

こんなに、うれし泣きした映画は他にない!
カール・セーガン博士の気持ちがこれほどまでに素晴らしく伝わってきた出来はハリウッド恐るべし!
日本の映画もアニメががんばっているのだから、良い物を作ってほしいと思う。
暴力とSEXばかりの映画に有ってこれほどまでに、きちんと現実社会と、夢と希望と冒険との世界を
丁寧に描いてあるのはとても嬉しい!

宇宙の星を見ていると、人間なんて、なんと小さな存在なのだろうと思う。
と同時に、それを理解出来る人間のすばらしさは何なのだろう!

ここのところが、映画の冒頭部分である。珍しく、地球から太陽系、島宇宙、そして大宇宙....そして
瞳へとつながる...。

この宇宙に人間しか居ないとしたら、SPACEがもったいない!