タイタニック(97)
見る前は、デカプリオの青春物と思っていた。
だから、期待よりツマランかな...と疑っていた。
この映画はタイタニックを舞台にした、「ロミオとジュリエット」と思えるラブロマンスを中心に
最近、はやっているイントロの作り方で全体を回想録的にオブラートをし、しかも、最後は
見ている者をを主人公と一体化させる。
また、沈没船の探索はジュラシックパークなどでもおおく使われているが、ヘリコプターで
船に、老いた主人公が登場するやり方は、これから物語がハジマルゾ!と見る者を画面の
中に瞬時に引き込んでしまうのは不思議でもあるが、確実でもある。
後半はパニック、悲劇映画になる、この時におびただしい水が船内にあふれてくるシーンは
それだけでも、手に汗を握る。

さらに、タイタニック号は90%のモデル作ったらしいが、スゴイ!
当時(1912年4月)の豪華な服装、上流階級、庶民の落差も素晴らしく描かれている。
船内の豪華さもタイタニックの豪華さを容易に体験出来る。
上流社会のパーテーと庶民のそれの落差もよくできている。

これらの、大道具、小道具の背景はより、ロマンスを素敵なものにしている。
さらに、ストーリが悲劇なのが、より大きくロマンを見る者の脳裏に焼き付ける。

最初に、タイタニック号の沈没を深海艇で、深海に堂々と立っているタイタニック
との出会いから、遠隔ロボットでの朽ち果てた船室への探索が、何がこれから始まるのだろう?
と目を凝視させる。
そして、引き上げた金庫の中から、一枚のヌードのデッサン画が...この絵が回想のKEYになる。

さらに、船内のビデオ...一気に1912に飛ぶ....。
主人公のローズ(ケイト・ウインスレット)は落ちぶれた良家の淑女で当時は17才、そして婚約者ホックリーは
大金持ちだが、婚約者を自分の奴隷のような感覚の持ち主、一方のジャックはアメリカに夢を抱いている
貧乏だが、信念のある画家。
この取り合わせが、その設定からして、困難なロマンを予感させる。
ローズがこれからの人生に悲観し自殺しかけたのを助けた縁で、二人は急接近。
ジャックはホックリーと違い、彼女に生きる喜びを教える。
ジャックとホックリーキャラクターの違い、お金か!愛か!使い古されたテーマだが...。
話は分かりやすい。徐々にローズがジャックになびいていく様は見ていて楽しい。
反対に金の亡者のホックリーの嫉妬は...。

だが、二人の最高潮に愛し合ったその時に、悲劇は始まる...。
タイタニックが二人が看板で戯れていたその目前で氷山に.......。
沈没まで、1,2時間である。....

ここからは、見た方がいいかも...。

そして、また探査船に戻り、老人になった、ローズが甲板の上にそして船尾に行き手すりを一歩...

恋は真剣であればあるほど、忘れがたいものであります。それがほんの束の間であれ....。

あなたも、このラブロマンスに浸って見ませんか...
そして、あなたも良いそして真剣な、恋をしてみませんか.....。
間違ってもホックリーのような人には恋しないように.....。