ラブ アンド ウォー(In Love & War)(97)
アーネスト・ヘミングウエイの若き日々の物語である。
これを、理解しないで見るとへたをすると駄作に思える。
ヘミングウエイの作品が映画に成った物のでは
「戦争と平和」「誰がために鐘は鳴る」「キリマンジャロの雪」「老人と海」を思い出す。
「戦争と平和」がこの体験から生み出された作品だろうと思う。
「戦争と平和」では女性が病気で死んでしい、男が一人寂しく去っていく姿が印象的であった。
全編が妙に美しい画像なのだ、まるで印象派の絵画を見ているような。
戦争の部分や、戦友の死も、傷だらけの軍人も皆綺麗になっている。
だから、妙な違和感が有った。駄作?と疑った。
サンドラ・ブロックも3人の男から言い寄られる程、美しいとは思えなかったし....。
私の見る視点が悪かった。
青春の真ん中に特に恋して居る時はそれはどんな状況でも美しく有るのだということを忘れていたからだ。
そして、これはアグネス・フォン・クロウスキーが主役の映画なのだ。
今でこそ、年上の女性は大した事では無いが、第一次大戦の時代では大きな障害になる。
一人は大金持ちの医者、もう一人はアーネストの親友、親友は常識人で大人。アーネストが一番ヤンチャ
で子供ぽい。一応このとき22歳。彼女は8に近い7つ年上。
私は女性ではないし、女性に持てた事もないダサイ男だから、このうらやましい環境が残念ながら理解出来ない。
アーネストのガキぽさも私には理解できない感覚である。
だから、お尻がむずむず...。でも、青春の時ってそうだよな。
私の少ない経験でも、電車の中で見た美しい女性に引きずられる様にホームに降りて友人に呼び止められてハット
気が付いたなんて事もあったし.....。
青春の中にあると、大人から見れば、些細な事も、ものすごく重大の事に見えるわけだし。

そのような感覚で見ると、見えなかった物も見えてくる。この映画はガラス細工の様な繊細な感覚で見ないと
良さが分からないのだ。

年を取るとややもすると忘れてしまいそうになる感性がここにはある。

戦争という障害、職業の違いによる障害、年齢差による障害、同時に3人にプロポーズされている障害
常識には医者と結ばれるのが一番、次は常識のある親友、アーサーはどう見てもである。

でも、女は言い寄られるのが好きで有るようだ、嘘でも、「あなたが最高だ」「あなたなしには生きられない」
などいわれると.....。

終わりのところが最高にイイ場面ではある。しっとりとした、でも何か心が埋まらない....。

自分の青春と照らし併せて見てもらいたい。
私の青春はとうに終わっているが、心はズーット引きずっている。


素晴らしき日(97)
主演はミシェル・ファイファー最近バットマンにもなったジョージクルーニー
題名からすると、静かなテンポの映画と思っていたが、正反対でドタバタに近いテンポである。
マー・何と言うかハラハラ、ドキドキものである。そのあわただしい一日をキチント納めているのは
サスガである。
映画が面白いかどうかは最初のシーンからほとんど分かる。がこの映画は静かな始まりである。
それが、時間と共に忙しくなる。
場所は大都会のNY!
見ている者も、ハラハラドキドキで、そんなに長い上映時間では無いのだが、
ものすごく凝縮されているからか、逆に結構長時間の映画かと勘違いしそうである。
終わりがまた、静かになる。この設定も心をほんとに安らかな幸福感で満たしてくれる。

男の子を持っているシングルのキャリアウーマンのメラニーと、女の子を分かれた妻から一週間女の子
を預かったスクープの得意な新聞記者のジャックのとんでもなく公私共々メチャ忙しい日のお話である。
昨夜の雨も晴れ、静かな朝が開け、その日それぞれの支度をし、同じ幼稚園に子供を送る、その日は
船の遠足であった。だが、一足遅れて二人は子供の面倒を見なければならないは目になる。
途中、託児所に預けるも問題が生じ引き取りに、
メラニーはその日、自分の提案する大きな建設の大切なお客様に会わなければいけない。
一方、ジャックは市長の汚職のスクープがデッチ上げとの編集長からの話で、汚名挽回しないと首!
さあ大変!子供はやんちゃでじっとしていないし、誰も面倒見てくれないし、四面楚歌の中、
お互いの時間を融通しながら、メラニーが商談の時はジャックが面倒を見、ジャックが大変な時は
メラニーが面倒を見、だがメラニーはキャリアウーマンのプライドかジャックを嫌う。
ジャックは会社でも言い寄られるくらのいい男なのに、何故かメラニーに気持ちがなびく。

だが、このやんちゃな二人が居なければ、この二人は決して近づかないはずであるタイプなのだ。
だから、子供のことで会わざるを得ないときはいつも言い合いになる。
だが、そんな二人だが、会う度にお互いを意識している自分に気づき始める。
そして、数々のトラブルを乗り越えたその日の夜、
ジャックは寝ようとしていた、娘のマギーを起こしメラニーの金魚を猫が食べたから、返しに金魚を買いに行く。
そして彼女の家に行き....誤解も解け、
二人は..でも、とても疲れた日だったので、ソファーで寝てしまう。その夜も雨が降っていた。

終わりの字幕もいい。
歌が静かに流れる。まるで大騒ぎの一日が嘘だったかのように、そして子守歌のように。

NYを舞台にしているのがいい。
しかも二人ともサラリーマンで忙しいご身分、そして悪いことに?
子持ち、しかも離婚している。だから、お互い簡単には恋が芽生える状態でない。
それを子供が意図したわけではないのだが、キューピットのイタズラの様な話は
大都会に住んでいる人には多少の差はあれ共感出来るところが多いはずである。

アクション物でないがNYのざわめきや生活の描写がリアルである。だからよけいにこの映画
を身近なお話の様に感じて、つい応援してしまう。

暴力の無い映画は久しぶりである。しかも、変なアクション物よりどれだけスリリングか!
しかし、子供が居なければこの話は無い!しかもヤンチャで手の掛かる。

以前のハリウッド映画は、
子供の取り持つラブストーリはそれなりに会ったのだが、このテーマもなかなかいい。
覚えているのではフランク・シナトラの「波も涙も暖かい」である。

イヤー恋愛映画も最近はイイ!そして、楽しい。
殺生なアクション映画はそろそろ終わりにするべきであろう。だが、こちらの方が制作費は安いだろうが
ストーリは最重要だ!日常の話だが現実には無いようなしかも共感出来、自分も主人公に成ったような
はなしを作らなければならない。
カメラワークも地味だからよけい計算ずくでないと単調になる。
さらに、スターが本当に必要になる。表情!目の動き、口の動き、仕草すべてが不自然ではいけないのだ。

ほんとに、最近の映画はどれもが素晴らしい出来である。
この映画の欠点はタイトルだけである。見終わると納得はするのだが。
男の子は最新作「ホームアロン3」に出ているらしい。ンーンさすがである。

ジョージ・クルーニはアクションスターかと思っていたが、実にいい味だしているし、
ミシェル・ファイファーも綺麗で、キャリアウーマンピタッシのイメージも好感がもてる。
新しい、恋愛ストーリもこれからは目が離せない!


カサブランカ(42)
たぶん、永久に見ないと思っていた。
理由はハンフリー・ボガード(ボギー)、イングリッド・バークマンのイメージが好きでなかった
からである。
しかし、NHKで映画音楽の話のなかで"As Time Goes By"が出てきて無性に
確認してみたくなり、Video屋へ行き借りて見てみた。昔の映画だからと半分
馬鹿にしながら....。
見始めると...すごい!カメラワークなどは決して優れているわけではないが、
目が離せないのである。
言葉一つ一つが重みがあり、含みがある。本当にセリフを丁寧に選りすぐって
作ったかのようだ。殺し文句もいい。
だが、バックに流れる音楽も本当に画面にフィットしている。
"As Time Goes By"が要所、要所に出てきてしかも、それが場面により少しずつ
雰囲気が違い。その音楽がなると、条件反射的に見る者の心を画面に引き込む。
背景に、反戦、男の友情、嫉妬も織り混ぜながら男と女の恋いが...。
イングリッド・バークマンの涙は本当に美しく、男心を揺さぶる。
ズルイとまで思わせる位である。
リック(ハンフリー・ボガード)でなくても無抵抗になり、この女を幸せにしようと思う。
本に女の涙はすごい。
イングリッド・バークマンはこんなに美しとは....。「誰がために鐘は鳴る」では
シュートカットでいまいち私好みではなかったが。
服装も今着ても、ファッショナブルである。
ハンフリー・ボガードはギャングのボスのイメージがあったが、男だった。
しかも大人の..。
最後のシーンは最高に盛り上げてくれる。切ないが男の愛情はかくあるべき思う。
そういった意味では、女性より男が見るべきかもしれない。
古い映画と馬鹿にしてはいけない。今の映画より作りは丁寧で最後まで飽きさせない。
さくが、名作は違う。アカデミー賞も作品、監督、脚色と取っている。
いい映画は不滅である。この映画を見たら若いあなたは確実に一歩大人になれる。
年といった人は、昔を懐かしむことができる。
見ていない人は是非見てほしい。そして"As Time Goes By"がズーット心に残る。

You must remember this
A kiss is shill a kiss
A sigh is just a sigh
The fundamental things apply
As time goes by
And when two lovers woo
They still say I love you
On that you can rely
No matter What the future brings
As time goes by
Moonlight and love songs
never out of date
Hearts full of passion
jealousy and hate
Woman needs man
And man must have his mate
That no can deny
It's still the same old story
A fight for love and glory
A case of do or die
The world will always welcome lovers
As time goes by


恋におぼれて(97)
ワーナーが送る、チョイト危ない失恋の復讐!?
のような、しかし、楽しいと言うより、見ていられない位の楽しさである。
ホーム・アローンの青春版と言うべきか、
ドタバタ喜劇と言うのだろうか、ともかく楽しい一編である。

お互いに、ふられた男(天文学者のサム)と女(マギー)がお互いのフッタ相手どうするか
、これが、もうイタズラを過ぎ、仲をめちゃくちゃにしてしまおうとするお話。

お人好しサムは恋人と思っていたリンダの住むアパートの前にある今にも倒壊しそうなビル
に陣取ってレンズで相手の部屋を観察する。この装置も見物である。
そこに、マギーが現れ、前の恋人(フランス料理やのアントン)に復讐するために、
無理矢理割り込んで、盗聴装置を仕掛ける。これも凝っている!
やるからには、本気で!が感じられる。

最初は、やることなす事、裏目に出て、引き裂くどころか、よけいくっつき、ついには
指輪をプレゼント!
そこで、最後の手段結構!!
凄まじく、ヤルーの感激、感心、でも、それはチョトヤリスギヤローとおもうが...。
結果は思惑どうりに別れさせることに成功!だが話はまだ中盤。
ここからは、チョイトテンポが狂ってくる。
そして......結果はHapy End!
メグ・ライアンってチョト役柄かアイシャドーがきついが....
とても好感がもてる。でもこの人何故か現代の恋の物語にはベストフィットする。
サム役のマシュー・ブロデリック、なんともお人好しの青年は、イイネ。私も多少この系統の
人間だからよけい親近感がわく。

最近はこの手の映画は無いと思っていたが、なかなかがんばっている感じ!
もし、あなたが、まだ、見ていないのなら、見てほしいね。
恋とはままならないが、また別の恋も芽生える。

恋って本当にすばらしものですね。
そして、映画って本当に楽しいですね。