奇跡の輝き(99)

この映画はファンタジーな映画かと思っていたが。
原題は What Dream May Come こっちの方が内容に近い。
最初はラブロマンス、しかも、出会いを大切にするような....

しかし、バックに流れる音楽が綺麗で、心地いい調べが...、しかし、残酷なシーンは
ないが、はじめに子供が、ついで主人公が、いずれも交通事故で死っでしまう。
つまり、霊になって見ている感じを出すためか、妙にリアリティがない。
主役はロビン・ウイリアムズ!これが、ブルース・ウイルスだったら、はちゃめちゃになる。
やはり、適役はあるのだろう。
原作はこれもファンタジックな時間を超えた愛を描いた
「ある日どこかで」を書いたリチャード・マシソンだそうだ。
この映画は、その影響もあるのかもしれない。流れはよくにているし音楽の雰囲気もにている。
この映画は、死後の世界のお話なのだ。
天国と地獄が出てくる。
最初はクリス(ロビン)が自分の死をはっきりとは認識しない、それ故、天国の案内役のアルバート
もはっきりしない。ぼけて見える。
妻(アニー)が葬式で悲しんでいるのを、どうすることもできない。次に綺麗な花園に来る。
そこには生前かわいがっていた犬もでてくる。しかし風景がどことなく見たような...
そう、アニーが描いた絵の世界であった。二人の理想郷を描いた世界だった。
次に、アルバートの代役レオ−ナの案内で天国に着く。そこは、天使が空に舞い。
景色も綺麗で、みんな優雅に過ごしている。だが、クリスはそこで妻が自殺したと聞く。
なんの制約もない国だが、自殺者にはあえないと.....。
しかし、たっての願いで、地獄に向かう。そこで、新たな案内人トラッカーにアルバートとクリスは
ついていくことになる。
地獄は残酷な刑があるわけでなく、もがき苦しんでいる霊たちが大勢いる。
さらなる、奥に進もうとするが、そこでアルバートはクリスの長男だとわかる。
そこで、さらなる危険があるため、トラッカーとクリスが向かう。
エレベーターで上った平原は大勢の霊が顔だけ地面から出している不気味な所でる。
そこに、クリスはアニーを見つけ、駆け寄ると、地面に穴があき底に真っ逆様!
さらに、その底に廃墟と化した、我が家があった。そこにアニーはいるが3分で帰らないと
自分が誰だか意識がなくなると....。
しかし、彼の努力ににもアニーは自分の罪の意識の殻から救い出せなかった。
一度戻って、トラッカーに別れを言う。自分はどうなっても妻のそばにいてやりたいと...。
時間が過ぎ、意識がなくなろうとしたとき、アニーは目覚める。
次に目覚めたときそこは二人の楽園の絵の家の前であった。二人は再会した。
そこで、子供達にも逢う。しかし、クリスは言う。もう一度生まれ変わってやり直そうと。
でも、どうやって逢うの、姿形も違うのよ....、
地獄でも逢えたんだから、ニュージャージで....逢えないはずがない。
はしおっておぼえているだけのあらすじは書いたが、
先にも書いたが、地獄いがい、いつも心地いい音楽が流れていて、それが映像とじつに
合っていて、長い時間のはずだが、随分短く感じさせる。
作り方によっては、2流の映画に成りそうな、作品だが、想い出がフラッシュバックのように
何度も出てくる。それが生前の幸せ、苦しみのシーンである。
クリスの話も多いが、がんばろうあきらめないで、と。
たぶんこれを見る人は、私もそだが、画面が何度もゆがむ事になるでしょう。
悲しくてではなく、嬉しっくって......。
それほどに、二人は愛している....。
殺伐とした映画が多い中、いい映画です。
しかも、二人の絵に描いた理想郷に居たり、天国の不思議さ、地獄の息苦しいまでの
風景。そして自殺した者の自虐的世界。
いずれも想像の世界だが、実にリアルでホントに有りそうな感じがしてしまう。
天国から、地獄に行く水路もCGで作ったのだろうと思うがいかにもの感じが良くできている。
それと、幸せな時のアニーの服装はやはり綺麗で、その反対の時は生彩がない。
特に、自分の殻という地獄に居るときは...顔色もモノトーンになっている。
映画が終わっても、ずーっとあの音楽が耳からはなれない.....。
最後に、子供になった二人がはじめに出会ったと同じように再会する。もう、以前の事は
忘れているはずだが、心は通じる....。