トーク・トゥ・ハー
tal to her 2003年5月 スペイン
配給/ギャガ・コミニュケーションズ


セッティングが見たことがない。主役の女性が2人共植物人間になるのである。
男も面白い、無理矢理とも思えるが舞台を見る観客でたまたま横に座っていた。
一人が旅行パンフレットを書いているマルコでそれを横で見ていた看護士 ベニグノ。
これが、マルコの恋人になりつつあった女闘牛士のリディアが大型の牛にその日はイヤな
予感が有ったのだろうか、それが現実になって彼女は病院に....
そこで、マルコが交通事故で植物状態になったベニグノのあこがれの女性アリシア
を献身的に看病している。それを廊下から覗き劇場で隣の席に居たのだと再確認した。
ま、偶然が多い!
ただ、ベニグノの看病の仕方が植物状態だから実に不思議なエロチシズムを感じる。
何分アリシアは動かない。それを体を拭いたり下の処理したり、着替えさせたり...。
ここで、異様ながらもベニグノの献身ぶりが不思議に思わせ、後でその説明がある設定は上手い。
マルコはベニグノのようにリディアに献身的にはなれないでいる。
これがm常識と言わんばかりの表現である。
それが、マルコが旅だった後で、アリシアが妊娠する事件でベニグノが刑務所にはいる。
ま、これも、余り調査が無い中でどうしてそうなったのか?は疑問が残るが....
さらに、最後に弁護士に嘘の報告を受けてベニグノが服毒自殺するのだが....
何で?そこまで、確認もしないで....と思ってしまう。
昔の「君の名は」や「巡り逢い」の情報不足による悲劇、昔は結構多かったな...。
多少の強引さとチト理解できない展開はあるが、純愛というか一途な片思いの凄さ。悲しさ
が奏でられる音楽と共に画面ににじんでくる。
ハリウッド映画とは全く違うスペインの映画だが心に残る作品である。

Starring:
Rosario Flores,
ロサリオ・フローレス
(悲劇の女闘牛士 リディア)
Javier Camara,
ハビエル・カマラ
(献身的な看護士 ベニグノ)
Dario Grandinetti,
ダリオ・グランディネッティ
(泣く男 マルコ)
Leonor Watling,
レオノール・ワトリング
(眠れるバレリーナ アリシア)
Geraldine Chaplin
ジェラルディン・チャップリン
(アリシアの母親代わりだった
バレエ振付師 カタリナ・ビロヴァ)
Directed by:
Pedro Almodovar
ペドロ・アルモドバル
Produced by:
Agustin Almodovar