オペラ座の怪人
The Pantom Of The Opera
配給: ギャガ=ヒューマックス
Running Time: 2 hrs. 23 min.
2005/1/29

オーバチュア(最初に演奏される短い器楽曲、序曲)が実に効果的に作られている。
思わず、身震いし、歓喜に涙がでそうになったくらいである。
映画はサスペン、ホラーのジャンルに入っているようだが、全く違うと思う。ジャンルは最近あまり無いのだが、
オペラだから、ミュージカルが当てはまる。
私も当初、サスペンものかとTVの予告編を見ていたらそう思ったのだが、いきなりの出だしで、様相外の
幕開けで、あまりのうれしさに歓喜したのだ。
映画の出来不出来は出だしにあると思って確信さえ持っている私にとってこの作品は珠玉の出来である。
モノクロで廃墟に近い劇場でのオークション、そこに、何か因縁がありそうな、車いすに乗った老人と
これも何かありそうな、老婆がお互いに目があった時、ほんの小さく目と目で挨拶するのである。
そして、オークションも終わり近づいて、猿のオルーゴールをお互いに競り合うが老婆(マダム・ジリー)は
老人(ラウル・シャニュイ子爵)に譲る。そして、いよいよ、曰く付きの大きな豪華なシャンデリアがランプを修理されていて
布カバーを取り払い、引き上げられると同時に音楽が流れ、一陣の風が吹き、埃を吹き払うと、見るも鮮やかな
深紅の観客席、金色の彫像が現れ、時代を一気に戻る。
そして、絢爛豪華な、そして、切なく残酷なラブロマンスが始まる。
主演のファントムもなななかの好演だし、このファントムの居る地下の部屋、また、そこまでの通路の神秘性もすばらしい。
また、歌姫のクリスティーヌ役のエミー・ロッサム、どこかで見たような....と思い調べたら、SF映画のデイ・アフター・トゥモロー
に出ていた少女であった、この彼女も、時間を追って徐々に素晴らしい女性になっていく感じがした。
お話的には、ノートルダムのセムシ男とロミオとジュリエットを合わせたような作品だが....
この映画は、舞台を絢爛豪華に仕上げた事と、元々のオペラ音楽の素晴らしい出来とあいまって、
まるで、自分もその中に入り込んだかのような感じにさせてくれる。

どうも、世間的には今一の評判のようなのだが、私は超A級の作品と思った。
ポギーとベスは見ていないが、ウエストサイド物語、南太平洋、マイフェアレディ、サウンド・オブ・ミュージック
を遙かに超えたと感じた。
特にオーバチュアは何度見ても、ゾク!と来る物がある。

Starring:
Gerard Butler
ジェラルド・バトラー(ファントム)
Emmy Rossum
エミー・ロッサム(クリスティーヌ)
Patrick Wilson
パトリック・ウィルソン(ラウル)
Minnie Driver
ミニー・ドライヴァー(カルロッタ)
Miranda Richardson
ミランダ・リチャードソン(マダム・ジリー)

Directed :
Joel Schumacher
ジョエル・シュマッカー
Producer:
Andrew Lloyd Webber
アンドリュー・ロイド=ウェバー
Screenwriter:
Andrew Lloyd Webber
アンドリュー・ロイド=ウェバー
Produced :
Jeff Abberley
Julia Blackman,
Keith Cousins