ジャンヌ・ダルク(99米・仏)
158分もある超大作。こんな長い時間、耐えられるかな...と思いながら見たが、
途中退屈すると思ったが、次から次からめまぐるしい展開というとり、ジャンヌ・ダルク(ミラ・ジョボビッチ)
の迫力に圧倒されつづけっられ、気が付けば終わっていた。
それほど、このジャンヌ・ダルクの描写に力らを入れていたのだろう。
全体の構成は幼女時代の多感な感受性、で教会に足げく日参し、そして自分をかばってくれた姉が英国軍
の兵士に異常な殺され方を経験してしまう。
このリアリスチックな映像はカメラワークとしてもスゴイものがある。
続く戦場におもむくジャンヌ、ここでも殺気溢れる少女を描いておきながら、政治的な駆け引き、優柔不断さ
結局はジャンヌはフランスに利用されるだけなのだが、
そこまでの前進また前進のなにかに乗りうつられたかのように、異常なくらいにエネルギッシュに行動する。
17才だよ!今の日本の17才とはエラク違う。
確かにジャンヌには神の徴(シルシ)があり彼女はそれを果たさんと必死に行動するだけなのだが.....。
結果は、半年以上も交戦して勝てないと思っていた戦いに、ジャンヌの登場で一日にして突破してしまう。
続き、難攻不落の要塞を、なんと初日は弓で右胸を射られながらも、翌朝には不死身のごとく起きあがり
前日は全くの敗戦だったのが、奇襲により一気に場内に流れ込み、壮絶な戦いの末勝利をもぎ取る。
この戦いのシーンは残酷なシーンがあちこちに、ありながらも、それを上回るジャンヌの迫力!
それを画面に描写するカメラワークにはほとほと感心する。
カメラが一戦闘員のごとくに戦場に有るからなのだろう。これだけ大規模だとどうしても、鳥観から撮りたくなる。
さらに、メークが戦士が皆返り血で血だらけな様相が、リアルさを、その場に居るような感じを与えるのだろう。
それにしても、あの狂気としか言いようのない凄まじいジャンヌの演技は脱帽ものだ。
勝利から裏切り、そして処刑までの終盤もスゴイ!
戦場から、宗教裁判へそしてジャンヌの神?とのデベート以上の口論!
裁判の不公平は今更では無いのだが、そこに引きずり出されたジャンヌはそれまでと違い、
内面の葛藤をここでも激しく戦うのだ。ナゼ!と神に問いかけるのだ!
当然だろう。神は彼女の閉じこめられている牢獄に現れ、彼女の疑問に少しずつ、答えていく形で..
彼女は、余計に錯乱してしまう。
この葛藤シーンはあまり今まで見たことが無い。これはジャンヌだから描き安かったのかもしれない。
大概はもっと低次元な内容になり勝ちなのだが、哲学的ともいえるバトルは...誰がこのシナリオを書いたのだろう?
単に、信心深いだけではここまで描ききれないと思う。
この映画を見た人はどんな感想を持っているのは、興味がある。
また、何処まで理解出来たかが興味がある。

しかし、この女優フィフス・エレメントといい、強烈だね。こんな激情的な女性は風とともに去りぬのヴィヴィアン・リー
くらいしか覚えがない。