女帝キャサリン(97)
やや古い、上映だが、最近やっとVideo化された。上映時間もさほど長くはない。
名前も同じキャサリン・ゼータ・ジョーンズが演じている。
97年からか、エントラップメント(99)よりズーッと若く見える。最近の化粧品のCM
の方が貫禄がある。
実在の女帝で1729〜1796、結婚はペータ・ロマノフ3世と1745、
即位は1762、子供はポールが1754、アンナが1757
ロマノフ王朝の安定期を築いた人らしい。
ここに登場する人物は多彩で覚えられない。
原題がCatherine the Greatで実際にも、そう、後年呼ばれていたらしい。
若い時は、ただ、綺麗なお姫様、が夫が子供が産めない体らしいと判って、
夫の母親これはジャンヌ・モローが演じていたが、エバー・アフター(98)ドリュー・バリモア主演
元気のいい灰かぶり姫(シンデレラ)のお話にも懐古シーンで出ていたな。
サスガ、貫禄有る女優は違うな....。
と、この母親エリザベス1世の陰謀で愛人になるべく若くてハンサムな男を接近させ、見事、懐妊。
しかし、キャサリンはそれを知り、悩んだあげく決心する。自分が将来トップになると、
つまり夫は性的にも、政治手腕にも駄目な男だったのだ。
「女は弱し、されど母は強し」と言うことわざが思い起こさせるシーンでもある。
今度は、逆に、若くて勇敢な大尉を自ら接近し、自分の即位に力を借りる。
ここまでは、歴史ものというより、へたなAVより艶めかしいシーンが多い。
つまり、キャサリン・ゼータ・ジョーンズの裸の絡みが見られる。
服装や、お城が豪華だけに、えらく艶めかしい。
しかし、この後は、政治的、策略的、に成るので、やや回想録的になるのが
余計にストーリが今一判りにくくしている。2,3度見ないと判りにくい作品に成っている。
この男は軍事的に強く、あちこちでの戦いに勝利している。そして、二人目の子供が出来る。
この後母親が死亡し夫が即位するのだが、妾とばかりいちゃついているので、この2人を
幽閉し、さらに暗殺してしまう。ここがスゴイが映画はスンナリと済ませてしまう。
その後はひたすら政治に....だがここの描き方がだんだん尻窄みに成ってしまうのが
残念である。教会を味方に付けたが、これを適当にあしらうし、農民一揆が起きそうに
なるも、これの首謀者の首をはねる事で、事が収まってしまうし。
あれほど、農民を自由民にすると言っていたのだが...どうなったのか...。
愛人の兵士も結局遠い所に行かされて、そこで手腕を発揮し、
キャサリンはヨーロッパ諸国に偉大な女王として知られるようになるのはいいが、
そこら辺は時間の都合か回想の言葉で終わっている。
ま、伝記みたいなもんだから、仕方は無いのかもしれないが、全般の意気込みから
すると、ちょと寂しい。ケイト・ブランシェットのエリザベス(99)と比較しても
専門家がみれば出来がチガウと言うだろうが、かなり良い線は行っている。
歴史の大人物だから、当然だろうが...
しかし、後半をもうチョイとがんばれば...と思った。ストーリの展開は見ていて
飽きさせない様にはできている。