春にして君を想う
CHILDREN OF NATURE
1991年アイスランド/ドイツ/ノルウェー作品

北欧の映画は最近はあまり観ない、昔は処女の泉で有名なスエーデンのイングマル・ベルイマンの作品が時々上映されたのだが...
この映画はエラク寂しい。
老人が一人暮らしので家畜家財委を売って自分の農家をはなれ、都会に住む娘の所に行ったが
自分の居るとこがないと娘に宣言され、老人ホームに入ったが...
そこで、痴呆とされている、老婆、幼なじみに会ったように話が弾んだ。
ある時、2人で田舎に帰ることにした。しかし、ナゼか、ジープを盗み、それで向かうのだが...
なぜ、バスで行かなかったのか?たぶん、交通手段も途絶えてしまったのだろう。
むろん、銀行に預けたお金は全部引き下ろして....。
警官が2人を追うが見失ってしまう。
やっと船に乗って彼女の住んでいた今は誰も居ない漁村にたどり着くも若いときの思い出に浸りながら
老婆は波打ち際で死んでしまった。
老人は彼女を自分で作った棺に入れ丘に有る小さな教会の近くに運び、自分で穴を掘り埋葬した。
一人になった老人はその場所を離れ、あてど無く歩いた。靴がぼろぼろになるまで。
最後に火山の煙の中に消えていった。

かなり前に、似たお話がTVのドキュメントで見たことがある。

死への旅行、
東京から財産を数十万持って、途中温泉に泊まりながら新潟の青海町の海に入水したと。
孤独が世界を駆けめぐっているのではないかと懸念する。
現代版、姥捨て山が静かに確実に進行してるかのようだ。

監督・製作・脚本: フリドリック・トール・フリドリクソン
製作: ウォルフガング・ブファイファー/ スクーレ・エリクセン 
脚本: エイナル・マオル・グドゥムンソン
撮影: アリ・クリスティンソン 
音楽: ヒルマル・オルン・ヒルマルソン
出演:
 ギスリ・ハルドルソン/ シグリドゥル・ハーガリン 
 ワルゲルドゥル・ダーン・ソウルラウクル 
 ルーリク・ハラルドソン/ブルーノ・ガンツ