クラッシュ
Crash 06 112分 アメリカ


検事、議員、監督、アラブ系の店主、警官、車泥棒、
一つの事故から連鎖して次々に事件が広がる。
だが、この映画は刑事モノではない。
人間ドラマでもない、人の心の問題を見せようとしている。
現代の都市に住んでいる人達は大なり小なりココまで行かないが、何かあれば...
このような事態になりかねないと言える。
日本は今までは割りと世界的に見て犯罪が少なかったし、すぐぶち切れるということも
なかったと思うが、
近年は、毎日のように殺人事件が報道されるし、ひき逃げも多発している。
こんな悪いトコまで似てきているのは問題だね。
この映画を見ていると、最初は何でこんなに皆、我慢、辛抱と言う言葉を知らないのだろう
と思ってしまう。時間の制限が有るからなのだろうとは思うが、それと、多くの事件が起きる
TVドラマにした方がよさそうな位である。
モウ一つ、知名度の高い俳優が勢ぞろいしているのも見もので、
面白い事に、普段のキャラクターと反対に近い約をこなしているのだ。
サンドラ・ブロック、サンディ・ニュートンは強い女性と言う感じだったが、
サンドラ・ブロックはいつも何かにおびえている。
サンディ・ニュートンはマット・ディロン扮する警官に体を検査され、毎日が自暴自棄。
夫になにもしなかったと罵る毎日。
ブレンダン・フレイザーもハムナプトラでは大アクションだったが、ココでは
トラブルを起こしたくないだけの人間。
ドン・チードルもホテルルワンダでの人間味のある役柄だったが、コチラは人間臭い役。
酔っ払いの母を好きでないし、車泥棒をしている弟とも音信普通で、厄介者と思っている。
自分の出世を大切にしている。
アラブ系のファハドは店を守るんだと、拳銃を買うがそこで、些細な事でモメル。
また、店の戸が閉まらないと、心優しい鍵屋ダニエルとも些細な事でモメ、
翌日、泥棒に入られ店がメチャメチャ、その怒りを鍵屋ダニエルに...
どこか皆狂って居る。
だが、オセロゲームのようにコレもちょっとしたきっかけで、全部とは行かなかったが
多くが、心の温かさに目覚めてくれる。

今の日本もその何かが起きないと、目覚めないのかもしれない。
2006.3.6 にアカデミー賞を
◆作品賞受賞:「クラッシュ」
◆脚本賞受賞:ボビー・モレスコ、ポール・ハギス
◆編集賞受賞:ヒューズ・ウィンボーン

とったそうで、そうかもしれないと思った。

監督/原案: ポール・ハギス
脚本/製作:
ポール・ハギス
ボビー・モレスコ
製作:
キャシー・シュルマン
ドン・チードル
ボブ・ヤリ
 マーク・R・ハリス
製作総指揮:
 アンドリュー・レイマー
トム・ヌーナン
ジャン・コルベリン
マリーナ・グラシック

編集:
ヒューズ・ウィンボーン
音楽:
マーク・アイシャム


出演:
サンドラ・ブロック: ジーン
ドン・チードル : グラハム
マット・ディロン: ライアン巡査
ジェニファー・エスポジート: リア
ウィリアム・フィクトナー : フラナガン
ブレンダン・フレイザー : リック
サンディ・ニュートン:キャメロンの妻
テレンス・ハワード : キャメロン
クリス・“リュダクリス”・ブリッジス: アンソニー
タンディ・ニュートン: クリスティン
ライアン・フィリップ : ハンセン巡査
ラレンズ・テイト : ピーター
ノーナ・ゲイ : カレン
マイケル・ペーニャ : ダニエル
ロレッタ・ディヴァイン: シャニクア
ショーン・トーブ : ファハド
ビヴァリー・トッド : グラハムの母
キース・デヴィッド : ディクソン警部補
バハー・スーメク : ドリ