ユニバーサル・ソルジャー ザ・リターン(99)
このシリーズの主役といえば、ジャン・クロード・バン・ダム
いきなりが、森林地帯の水上での追跡シーン!これだけども、大満足してしまいそうな位の出来。
リュック(バン・ダム)はオエライサンになっている戦闘兵士を作っているUS2500開発研究所で、
中央コンピュータが、人間を皆殺しにする計画をたて、新型兵士をコントロールし反乱する。
このコンピュータはたぶん、紀元2000宇宙の旅のHALをかなり参考にして作っている。
リュックも最初のソルジャーだが、新型はいずれも彼より性能が上回っている。
TV取材に来ていた、エレンとカメラマンがその取材中に反乱は起きた。
カメラマンもリュックの相棒のコンピュタを設計した博士も簡単に殺されてしまう。
しかし、暴走したら、安全装置が働き、8時間後には自動停止するように設計されている。
暗号は殺された博士とリュックしかしらない。ココがミソね。でないとリュックは簡単に殺される訳で
話が成立しないしネ。
また、当然だが、TVレポーターのエレンは美人!!普通なら逃げるはずが、一緒に戦うと来たもんだ!
しかも、リュックのかみさんは既にいなく、子持ちの一人もん。
軍が来て戦うが、全く対抗できない。そこで、一人で戦う格好になる。一番の強敵は少々鈍いが
最強の肉体をもった、ロメオ、殺してもすぐ蘇生して向かってくる。でも、おつむが弱いのがイイ設定。
電源を切って停止させようとしたのだが、ついにコンピュータは最強の肉体を手に入れる。
パワーが人間の5倍!!
さて、どうなるか!!!
B級映画だと何処かに、間延びする所があるのだが、細かい所まで良く作られている。
ストーリも、簡単だけどデタラメさがない。納得のいく作りだ。
アクション好きな人にはおすすめの作品である。
ロマンもチョトあるしね。エリン(ハイジ・シャンツ)が不美人だとチョト盛り上がらんだろうが...。

エネミー・オブ・アメリカ(98)
ウイリー・スイスが出てくると、調子のいい、アクションの華々しい事が想像されるが...
たしかにそうではあるが、NSA(国家安全保障局)に仕掛けられたわなにはまってしまう。
逃げても逃げても、人工衛星、電話、盗聴装置により追っかけてくる。ドコにでもである。
しかも、クレジット・カードも使えなくされてしまう。
はたしてこんな事が起これば.....日本では、まだ無いだろうが....
アメリカでは有りそうな話である。と言うことは...近い将来日本でも...通称、盗聴法も通った
事だし、簡単に盗聴器が購入でき、TVでも特番が時々あるし...警察の不祥事あるこのごろ。
日本でも全く縁のない話ではない。
だから、他人事でないこの映画は、リアリティがあるため芯からゾクッとしてしまう。
ただ、かれの救いは弁護士だったために、たれ込み屋の存在が結果彼を助けてくれる。
助っ人がジンーハックマン扮するブリル。この男、かってはNSAの腕利き職員で情報装置
爆薬のチョーエキスパート。
話は、スーパーハッカーと悪徳国家職員の対決の図式である。
ココまでしないと、ウイリー・スイス扮する敏腕弁護士ロバートといえども対抗はほとんど
不可能!て事は、我々はいつでも簡単に始末される.....。
前編はなんとか危機を脱しつつも、何故こんな目に遭うのか全く判らないという、謎解き的
おもしろさがある。
中盤からはジンーハックマンの活躍が痛快になってくる。
後半は逆襲ダ!これがまた、面白い。
一見骨董無形に思えるが、先に行ったように、逆にリアリティがあるため、
見ているうちに、自分が主人公になったつもりになってき、つい力が入ってしまう。
時間はやや長いが、短くかんじてしまう。
で、見た後はぐったりする。でもアンハピーにならないから救いはあるが、
もし、結末が悲惨だと、見ている方も立ち直れなくなるかもしれない。
アクション映画の形を取っているが、社会問題の作品ともとれる。
自分で、自分を守るしかない、住み難い社会になりつつある時代にあって、
都会に住んでいる人にはそんな意味でも見ておいてほしい作品である。

交渉人(98)
この映画は、単にアクションが好きな人には向かない、ボンヤリしていると、話がよくわからない事になる。
交渉人とは犯人と接触して、要求を聞いたり、なだめたり、人質の生命を守ったり、する仕事である。
そろを解らせるために、はじめに交渉人の仕事ぶりを見せてくれる。
交渉人はダニー(サミエル・L・ジャクソン)である。
彼のスパー・デカぶりを見せてくれるのかと思いきや、警察の年金基金200万ドルの横領に絡んで
友人を殺害した疑いをかけられ、証拠までつきけられ、裁判でも勝てないと宣告される。
新婚ほやほやのダニーは聞いていた唯一の手がかりの内務調査局のニーバルの所に行き、人質を
取って、籠城する。まるで反対の状況である。警察の手の内を全て知っている腕利きの交渉人が
籠城したのだ。詰めかけた署の物達が、どう対応するのか。突入して一気に殺してしまうのか?
シカゴ警察の東区の面目がかかっている。
だが、思わぬ展開で、ダニーは西区の交渉人クリス・セービアン(ケジン・スペイシー)を交渉したいと
言ってきた。クリスとダニー共に有能な交渉人である。と同時に、腕も立つ。
ダニー、セービアン、所長、SWAT隊長、人質の内務捜査のニーバウム、助手、同僚の老刑事、
たれ込み屋、さらに犯人はダニーを殺そうとしている、しかも、それは東区の同様の誰かは解らない。
交渉人同士の駆け引きも、いつの間にか、犯人探しに...
何処までが実際的なシーンなのか解らないが、言葉のやりとり一つ、駆け引きなど多少嘘でも
ものすごくリアリステックである。しかも、カメラワークの良さ、所々に入るアクション。
籠城しているわけだから、事務所を舞台に話は進行するのだから、普通に撮ったのではたぶん
退屈な映画になりそうだが、これはチガウ。一瞬たりとも目を離せない映画だ。


ブレイド(98)

主役はブレイド(ドヴェズリー・スナイプス)対するはフロスト(スティーブン・ドーフ)
相棒は血液を専門とする女医カレン(Nブッシュ・ライト)と
対バンパイヤー用武器を作るウイスラー(クリス・クリストファーソン)
ブレイドの生い立ちとして巻頭のシーンがこの映画の前編を暗示する位のすさまじい
ホラー映画といって言い過ぎでないよう....、
喉から血が多量に出血して手術室に慌ただしく運び込まれる。彼女は命を落とすが
お腹の赤ん坊は救われた。これがブレイドになる。
大きく場面がかわって、ディスコでスプリンクラーから血が飛び散り
異様な雰囲気になっている所に、バットマンのように入り口に現れる。
そこにいたバンパイヤーたちをそのもの凄いパワーと銃さばきで次から次へと
殺すのだが、バンパイヤーは死ぬと一瞬の閃光とともに粉になり消えてしまう!
始めからこうだから、バッタバッタと次から次ぎへと...。
焼けこげたそこのボスらしき男が病院に運び込まれ、この死体が突如起きあがり
検死していた医者の喉に..次に女医に...
そこにまたもやブレイド登場...ガ..取り逃がす、それどころか警官に銃撃される。
足下に倒れていた女医をすくい上げ、隣のビルのマットレスに放り投げ、自分も...

チョト殺しすぎ!!である。戦っていないシーンの時間はどれくらいあるのだろう?
おかげで見終わるとエラク肩がこる!!
ま、バンパイヤは死体が残らないから、その意味では昔の日本のチャンバラを思い出すが
惨たらしさは緩和されるので、そんなに不愉快にならずに見ていられるのだろう。
また、ブレイドの名のとおり、彼の背中にはハイテクなチタンで出来ている刀がある。
これを縦横無尽に振り回すのであるが...。
ついに対決するフロストとの戦いではフロストがなぜか日本刀で戦う。
このチャンバラは忙しい!!日本のチャンバラとはちょと趣が違う。ボクシング的すらある。
フェンシングだと切る感覚がないからなのだろうな。
ブレイドの設定もおもしろい。ブレイドの生い立ちが中程で明かされるが、彼はバンパイヤ
ではなく、突然種なのだ。だからバンパイヤのパワーと人間の性格を持ち合わせている。
ここに出てくるバンパイヤの性質は切られても生え替わる。太陽に当たると死ぬ。
特に紫外線には弱いらしく、ブレイドの武器の一つになる。
ニンニクはさほど効果はないが、銀には弱い。拳銃の弾は銀製である。なぜかよくわからなかったが
ブレイドの血清がもの凄く利く、体が膨らんで破裂してしまうのだから..スゴイ!

バンパイヤものでこれほどアクションにしかもそれなりの理由付けをして骨組みをしっかり
作っているので、安っぽさがなく、楽しめるが...周りの人がバンパイヤに見えてくる。
コワイデスネ....。



ギャングシテ(97)
今まである刑事物とだいぶ違う。
まず、主役が刑事だけど、悪人なのだ!
長年勤めたベテラン刑事ダビンチとロドリゲスがお金ほしさに、麻薬の売人になってる。
そこに麻薬Gメンのおとり捜査官が取引に来た。
そうとは知らないダビンチはお金をたんまり持っている売人と思い、後を追いかけ
彼を殺しお金を取り上げる。
これが、失敗の元で自分たちの悪事を自分たちで捜査しなければならないように
なってしまい、犯人をでっち上げることにする。
その、でっち上げた者は酔っぱらいの浮浪者だった。
これで決着出来ると思ったが、実はその浮浪者は7年も行方不明になっていた
大金持ちの弟で元アフリカ難民を診たりして有名な医師であった。
腕利きの専属弁護士もあらわれた。.......

話は徐々に追いつめられた刑事がどのように逃げるかなのだが...
結果、正義は勝つようにしたのは...良心か?
結局はチンピラ程度の悪でしかないのがチョトものたりないが、
追いつめられるスリルは「逃亡者」に似てドキドキするものである。
ただ、悪人だから、同情心はわかないが。


6デイズ/7ナイツ(98)
ニューヨークから彼氏に誘われて、1週間のレジャーに来た情報雑誌の副編集長が
事もあろうに、本社から近くのタヒチで仕事をするように言われ、
渋々島のパイロット(ハリソン・フォード)に頼んで出かけるが、途中で嵐に遭い
無人島に不時着、そのとき岩に飛行機の脚を折り、飛び立てなくなる。
やむなく、二人の無人島での生活が...、それもつかの間、観光に来ている
船に救助を求めに行ったら海賊が出現し、追われる事になる....。

全体にトロピカルな感じがとてもよく出ていていい雰囲気なのだが
それ以上に性格のきつい女副編集長と50過ぎの女たらしのパイロット
との口論しながらもお互いに惹かれていく感じがいい。
最初はぺちゃぱいでおしゃべりで気が強く、命令口調の女性と言いながら
情熱的な島の女との違いをこの女性に見い出す。
口論しながらも、新鮮なものを感じるのだろう。
確かに、この女性(アン・ヘッチ)はシュートヘアーのキャリアウーマンらしく
描かれているが、服装が...ま、現地の女性アンジェシカ(ジャクリーン・オブラドース)
ほどではないにしても、キャミソールルックは新鮮かもしれない。
以外とべたべたしていないのがいい、軽いタッチの恋愛ごっこ的雰囲気もある。
個人的にはもうひとひねりが欲しい気がしないでもない。


マーキュリー・ライジング(98)
絶好調のブルース・ウイルスの映画である。
メル・ギブソンを意識してか、今までよりナーバスでシャイな一面を演じる。
ストーリは凝っている。
チョイト凝りすぎではないかと思えるくらいである。
単純に言えば陰謀ものでは有るが....自閉症の子供がKeyになるのは
見たことがない。
そのために子供の両親も殺されるのである。
アート(ブルース・ウイルス)はこの子を守るために、上司にも追いかけられる。
しかも、突然にどこからともなく現れる殺しやに対処するのが大変である。

映画の出だしは、いつものブルース・ウイルス映画のようにアクションなのだが
子供が登場するシーンは、異質とさえ思える位の描き方である。
多分、最初にこの子をきちんと見る者に理解してもらいたかったのだろう。
コレが見事に成功している。

悪役のボスにはアレックス・ボールドウイン。この人も一流のアクションスター。
この映画の意気込みだろう。
このアレックス・ボールドウイン扮する国家安全保障局(NSA)の大佐の役も
冷徹な演技が光っている。

最近は2大スターの競演が結構多いのも、それだけコレデモカ!と言った作りを
しないと、観客を満足させられないのだろう。

欠点はタイトルがやや覚えにくい事だろう。


ハーフ・ア・チャンス(98仏)
かってフランスを代表したジャンポール・ベルモンドとアラン・ドロンのチョト変わったアクション映画。
ハリウッド映画とチョト違うフランスの伝統あるギャング映画だが、ハラハラはするが明るく、楽しい
作品である。またここに話はチョト不思議な、でもこの二人ならありそうななので、それがまた嬉しい。
大筋は自動車、しかも高級車ばかり狙うまだ20才の女泥棒(バネッサ・パラディ)が、死んだ母が若かりし頃、同時に
二人の男性を愛してしまい、どちらが彼女の父か分からないと教えていた。
それで、出獄後、この二人に会いそのことを話す。
二人は、自分が父だとあの手この手で父親らしさを競う。
アラン・ドロンは超一流の金庫強盗でブラックリストにはあるが、一度も逮捕させたことがない。
ベルモンドは軍人でその才能でスゴイ功績をあげている。現在は高級車のデーラー。
いずれも、超お金持ちで悠々自適の毎日を送ったの、このかっての愛人のしかも美人でこましゃくれて
キュウトな娘の登場でおたおたする。
ある時、二人を置いて、一人でディスコに行ったがそこでチンピラにつきまとわれ逃げ出したが
その時、盗んだ車がロシアン・マフィアの物でトランクに5000万ドル入ったケースが入っていた。
しかも、そのトランクを、つけ狙ていた警察が持っていってしまったから、マフィアに脅かされ
ドロンの自家用ヘリコプターとベルモントのコレクションカーを爆発...、それで二人も怒り
反撃に出る。探し出した相手のパーティに紛れ込み、誕生日のその日に、豪華な建物を
爆発、ついでに、豪華ヨットも爆発!!
これでまた、マフィアは怒り心頭に達し、娘を強奪、返してほしけりゃ5000万ドルもってこいと!

いやー最後まで面白い。この三人も楽しんでのびのびと演技しているので、不自然さが
まるっきりない。完璧にはまっている。ドロンもベルモントもホントは俳優でなくこの映画の
役が本職?と思えるくらいである。
バネッサも歌手らしいが、この役にピッタンコでフランス女性の小悪魔的な物を十分に出ている。
この作品は決してハリウッドでは出来ないと言える。
ジャンポール・ベルモンドとアラン・ドロンの競演はボルサリーノ以来とのことだが、そういえば
どこのシーンだったバックにこの音楽が流れた。
第二作を期待したいが、無理ダロウナー。