ジャッカル(98)
この映画を見るには覚悟がいる!!
あまりにも見る者にエネルギーを要求する。見た後ははっきり言って疲れる。
まるでノンストップしかも2時間あまりの長丁場のジェットコースターだ!
多少は休める時間が有っても良さそうなのにナイ!!
単純にアクション ダケならまだしも、スゴイ、サスペンス映画以上にスリイングである。
しかも、見始めたら席を立たせない位の吸引力がある。
ストーリは見る時のお楽しみに....。
主役の殺し屋ジャッカルはブルース・ウイルス、
片やこれを迎え撃つのは政治犯のデクランをリチャ−ド・ギアである。
このデクランを援護と言うより仲間はFBI副長官プレストン(シドニー・ポアチエ)
ロシアの女情報局少佐コスロバ(ダイアン・ベノーラ)
さて、ジャッカルはまるでゴルゴ13のデューク東郷と言っていい。
冷酷、完璧、用意周到、変装の名人、射撃も一流。

しかも、彼の武器は旅客機、装甲車も粉々にしてしまうほどの機関砲である。
そして誰も彼を知らない。知っているのはデクランだけ!!

ジャッカルは楽々と警備の網をくぐり抜け、一歩一歩標的近づいてくる。
どうやってコイツから、標的にされた者を救うのか!

ジャッカル役にはブルース・ウイルスが実に適役である。
今までのアクションダケの役プラス冷徹な役も凄みもターミネター級である。
彼の演技が見る者を画面に釘付けにするのだ。

一方守る方のコスロバ(ダイアン・ベノーラ)、ロシアの情報員を実に良く演じている。
彼女が居ないと、リチャード・ギアもブルース・ウイルスに立ち向かえなかったかもしれない。

さて、最後にまたまた、厳重な警備を欺いて...標的に銃口が....。
ま、スピードとはまた違った素晴らしい出来の作品である。
通常、不気味な威圧感は夜のシーンに成りやすいのだが、全編ピーカンの舞台である。
それで、これだけの不気味さを醸し出すのはスゴイ技術!
カメラワークがブルース・ウイルスの不気味さを倍増させる。特に目線がスゴイのである。

ハリウッドはアクションを極めた!と感じさせる作品である。


追跡者(98)
追う人はジェラード保安官しかも部下が沢山居る!「逃亡者」と設定は同じだが、やや今回の方が
人間味が有るような設定である。
逃げる人、今回は元CIA秘密工作員のシェリダン。見方は恋人のマリーだけ。ココんとこも「逃亡者」
ににている。ん〜ん、「とらさん」の世界だな...。
大きく異なるのは、追跡する保安官が主役だと言うことだろう。
実にトミー・リー・ジョーンズはジェラード保安官に適役である。
当然、その設定から想像がつくが、シェリダンを殺人犯に陥れたやつが居る...コレがすぐ分かってしまうのだが
いつ正体を明かすのか!がケッコウハラハラさせる。
この映画を成功させているのは俳優のキャラクターによる面が多い。
この意味では日本の映画の作り方ににている。
ま、そんな事はさておいて、見始めると席から離れられなくなる位に面白い。
はじめは、シェリダンが簡単に逮捕され、これからどうなるのだろうと思ったが、
凄いことになってしまう。彼を暗殺しようと中国人が囚人に化け、護送ジェット機に乗っていたのだ。
そこで、潜ませてあったペンシル型の銃で...ところが、予想していたかのようにシェリダンは
手錠を解除していて、よけるが...それた縦断がジェット機の壁を破ってしまった。
後は、不時着のみ、道路に緊急着陸するが、先が...
どさくさに紛れて、シェリダンは脱走。いよいよ大追跡がはじまる。
沼地に追いつめたが、逆にジェラード保安官は撃たれるが、急所ははずれていた。
ココで、普通なら頭に来るのだろうが、ジェラード保安官は違った、殺せたのにと言う。
それで、なぜ逃げるのかを証拠になったVTRを調べる。すると、シェリダンは殺っていない事が
分かる、話は新犯人を捜す事に..。一方のシェリダンは真犯人に狙われる事になる。

話も、よく考えると、単純だが、なかなかいい。
アクションのシーンも問題なく一級品である。
随所に、仕掛けがしてある、しかもわかりやすく...。

見てソンはない、B級の3本位を一本にしたくらいの内容がある。

バニシング・ポイント(71)
男はデンバーからサンフランシスコまで車を運転して運ぶ仕事を引き受けた。
途中でジャガーに乗った男がちょっかいでレースを挑んできたが、淡々とこれを振り切る。
ついにパトカーにスピード違反で追っかけられる事になる。
だが、これをも振り切る。警察は意地でも....。
しかし、男は淡々と逃げるモースピードで!
この車は多分ダッジ・チャージャーのスパーチャージャ付きのモンスターカーでもある。
だから、並のパトカーが追いつくはずもないのだが。
途中、田舎のラジオスタジオの盲目の黒人のジョキーが状況を無線で知り、
応援を始める。ココに逢ったこともない二人に不思議な連帯感が生まれる。
この時分は反政府運動があちこちにあった時代でもあるから、
見る者も一種に応援してしまう不思議な映画である。
画面はただ車の暴走の迫力!だけである。
最後は警察のバリケードに使ったブルトーザーに激突して終わるのだが
こうでもしないと、映画は終わらない。
もし逮捕されたら...反骨も怪しくなる。
しかし、反体制映画というよな作り方はしていない所がよけい共感を覚えるのだろう。
暴走映画の名作である。