トゥモロー・ネバー・ダイ(98)
007の最新作は元祖スパイアクション映画としての面目躍如といったところである。
ゴールド・フインガーを思い起こさせる字幕の出だしである。
結論から言うとゴールド・フインガー+サンダーボ−ル・作戦+香港カンフー映画
+ダイ・ハード+アルファー
つまり、見る方も元気でないと主人公より疲れるかもしれないくらい、アクションの
オンパレード、息き着く暇もないくらいなのである。
しかし、欠点が一つある。007に付き物の美女が...
色っぽいのはかってはちょいとつき合った仲の最悪のメディア王の妻位で、多少の
濡れ場もほんの序盤にちょいとだけ。
中国の諜報員で大佐のウエイ・リンが中盤よりズーット一緒なのだが濡れ場は最期の
おきまりのシーンがチョイットだけ、何分中国カンフー+忍者の心得が有るので
強いの何の!!しかも本気でやっている様子、凄い!恐るべし中国!
これでは、007役のピアーズ・ブロスナンもカタナシである。
見所はこれも天こ盛りである。
1:リン大佐のカンフーアクション、007よか凄いかも
2:バイクでのサイゴンの下町での逃亡シーン。手錠でつながれた二人が曲芸まがいの
 運転テクさらに屋根などの道無き所を逃走するシーン
3:BMW750のナイト2000ばりのスーパーカーぶり、駐車場でのカーチェーイスは
 ゴールド。フィンガーより凄い、リモコンで運転するのも面白い。
4:ステルス艦でのアクション、いつもながら凄い!以前よりハイテンポでめが回るか位
こまかな所はまだまだたくさんある。

Mが前回ゴールデン・アイより女性!Qはズーット出ているからそろそろいい年だから
と思う程である。63年かららしいから35年も!!んん..凄い。
007は小道具にも凝る!
今回は携帯電話。自動車のリモコン、電撃、指紋読みとり、万能合い鍵。
当然電話も出来るが。
しかし、メディア王が悪玉だとは、時代を感じる。





ピース・メーカー(98)
最近人気上昇のジョージ・クルーニーとニコール・キッドマン主演のアクション大作である。
また、スピルバーグ、ディズニー元社長ジェフリー・カッツエンバーグ、大物経営者デビッド・
ゲフィンの建設したドリームワークスの最初の作品でもある。
さて、内容はアクション映画を説明はしずらいが、
ロシアで核弾頭を積んだ列車が何者かによって盗まれた所から始まる。
本当かどうかは定かでないが、衛星から、トラックの番号を読んでしまうのは凄い!
時代はもうSFが現実の世界になりつつある。
これを奪回すべくデボー大佐率いる3台の戦闘ヘリでロシア国境をわたるが、ここで
ロシアの国境警備軍により1台がミサイルで撃墜されるが、ついにトラックを見つけ
格闘の末、核を回収したが、列車を爆発した1つを計算にいれても1個足りない!
ケリー博士(キッドマン)と推理と情報をフルに駆使し、ついに犯人はNYの国連ビル
を狙っていると推測、犯人を探す。NYは大混乱!....

全編、飽きさせない女の核物理博士と007気取りの大佐の駆け引き、なども面白いが
犯人探しの推理の速さ正確さも凄いが情報の収集も凄い!
なんと言ってもNYでのアクション、金がかかっている。当然のごとく面白い!
が、スピルバーグはマニアックには作らないのが、マニアとしては少々不満ではあるが
時代背景をここまで取り入れるとは...良いのだろうかと思ってしまう。
1:今のロシアでは盗まれた核を奪回できないだろうから、アメリカがやってしまう!
2:サラエボの悲劇は大国のエゴの結果。それに報復する。
3:衛星からの情報収集。国境を越えた空からの写真がとれる。
4:無線電話。犯人と交信が出来てしまう所がすごい!

その割には、NYのホテルで犯人を簡単に隣のエレベータで逃す所は
チート間抜けに見える。あれだけ緻密にやっているので有れば、玄関、
階段、エレベータなどの出入り口の要所は押さえると思うのだが。



沈黙の断崖(97)
沈黙シリーズのスティーブン・セーガル、今度は環境公害問題に挑戦!?
環境公害保護庁の調査官の役だが、これが今までにない位に強い!
これまでも十分に強いのだが、今度は一度も殴られない!しかもほとんど一撃で相手を
ノックアウト!!また、拳銃の腕もど真ん中命中!メチャうらやましい。
こんなに強いのは他にない。
ま、それが安心で見ていられるのだが。
山に有毒物質を廃棄処分の為に古い坑道に隠しているらしいとの報告で
田舎町にやってくる。
そこで、下調査のために、ボランテイアで家の階段などを修理していたが、
魔の手が....。ガラガラ蛇を寝室に放り込まれたが...。
これで我慢もプッツン!逆襲に出る。
町の保安官達も買収されていて、逮捕使用とするがこれも逆にブチノメシ
反対に脅迫すらする。
山を調査に行くとそこでトレーラにチェイスされるが、これもスピルバーグの激突
の様なアクションである。
村でのコンサートの場所で何と!ギターでウエスタンの掛け合いもやる!
本当なのだろうか?セーガルが作曲もしたとの事。
セーガンとはスーパーマンよりスパーマンである。
娯楽映画だが、正義感があり悪漢どもをバッタバッタとしかもコレデモカ!
と完膚無きまでにやっつけるのは清涼飲料水よりスカーットさわやかな気分になる。
また、曰く付きの村娘とのロマンスはかってのジョン・ウエインよりすごい!
黙って贈り物で魅了させてしまうのである。
この辺は男ならこうありたいと思うからいいのだ。ま、現実的ではないが、そこがいい。


エアー・フォース・ワン(97)
評価に困る映画だ。
強い信念、家族愛、仲間を裏切らない、そのために多少の犠牲は...。
この議論は、何故か日本では良く有るパターンで...軟弱日本政府では絶対無い話ではある。
だから、アメリカ大統領でなく、日本総理では....???どうなるんだろう想像すると???
アメリカにしてもこんなに凄い大統領は存在...しそうなとこがアメリカだよなー...。

そんな、事を抜きにすれば、めちゃくちゃ面白い!!
ハラハラ、ドコドキ、次から次から難問がでてしかも全部、傷つきながらも乗り切ってしまう凄さ!
パニック映画の要素、アクション映画の要素、シリアスドラマの要素、さらに、CGを使った見せ場の
迫力は思わず見をよけてしまいそうになる。
欠点はのんびりとは見させてくれない事だろうか?
ハリソン・フォード扮する大統領はチョト威厳にかけるきらいがあるが、この映画は”逃亡者”にも似た
展開の仕方だが、この何倍ものおもしろさ天こ盛りである。
ただ、最後まで分からないのが何故、兇悪テロリストが如何に内部の手引きといえ良く簡単に入れる
しかも、大量の武器をいつの間にか機内に入れてあるのは???
しかし、ここまで兇悪だと10歩退いても、彼の気持ちが分かるとは...?
取材陣に化けたテロリストがエアー・フォース・ワン(大統領専用機)をいきなり銃をぶっ放し何人も殺す。
そして、大統領は非常脱出カプセルで....。
だが、大統領は仲間、家族を置いて一人逃げる事はしなかった。
で、この大統領強い!!一人、また一人とヤッケて行く。だが、テロリストのボスも途中で大統領が
乗っている事に気が付く。
だが、大統領の家族(妻と娘)も気丈で、機内に残っている部下も、大統領を心から信じていた。

後半のパニック映画もビックリの場面はCGがふんだんに使った、ジェットコースタなんてお呼びじゃない
くらのおもしろさである。
”乱気流タービュランス”とは次元が違う迫力は...今までの航空パニック映画にも見たことが無い
シーンも多い。特に最後の空中救出はまるでSFの世界!
それにしても、アメリカ映画は大統領が好きだよナー...、日本では絶対ない世界だから、
しかも、強いアメリカ大統領が好き。
よけいなことは考えないで、楽しもう。
それにしても、Yes or No の単純な考えの映画チョト多すぎるかもしれない。


コーン・エア(97)
アメリカ連邦保安局の空輸隊の飛行機のことだそうだ。
日本には無いだろうと思う。
お話は、ま、こんな事は無いだろうと思われる位の極悪非道の囚人を乗せた
飛行機が乗っ取られ、その中に刑期をを終え妻と娘の元に返ろうとしている
元陸軍突撃隊のキャメロン・ポーが如何にして奪回するかなのだが、
スーパー極悪人達が大勢居る中だから、駆け引きが面白い。
また、最後のカジノの都ラスベガスの大通りに不時着するのシーンは
どうやって撮ったのか知らないが、大迫力である。

悪人は色んな種類の者がいる。
1:サイラス、頭が切れ学位も持っている。通称”猛毒”人殺しをヘとも思っていない。
2:スワンプ、サイラスの右腕、輸送機を操縦する。
3:ドッグ、黒人でブラック・ゲリラの将軍
      最後は俺が大将と思っている。
4:サリー、おかま?女装趣味がある。
5:グリーン、途中から乗ってきた、37人惨殺した超極悪人。
       だが、何故か、みんなとは一線をひいている。
6:ジョニー23、婦女暴行犯。護送官の唯一の女性ビショップを狙っている。
7:ビリー、浮気した妻と家族を惨殺した。
      ポーを一番疑っている。
8:シンディーノ、大物麻薬密売人の息子、抜け駆けをしようとしてサイラスに殺される。


ポーの見方は
1:ベイビ、黒人だが糖尿病の為、インシュリンを欠かす事が出来ない。
2:サリー、女性護送官、他の護送官は殺されたり、途中で降ろされたいした。

刑事
1:ラーキン、若いが優秀な連邦保安官、ポーが味方である事を見抜き、
       砂漠の飛行場でポーとコンタクトをとる。
2:マロイ、麻薬捜査官、シンディーノをマークし部下を囮捜査官にする。
      かなり、頭に血が登りやすく、勇み脚を踏む。

この映画はあらかじめ、これらの人物をマークしておかないと上っ面しらしか見えないし、
ごちゃごちゃになる。

味付け:
極悪人の言葉が所々、妙に刑事より真ともに聞こえてしまうシーンがいくつかある。
主役のポー(ニコラス・ケージ)の性格は”愛する妻や娘より仲間を裏切れない”
のである。軍人の鏡の様な存在!スポンサーに軍が居るのか?
と思いたくなる位である。
サイラムの存在は反政府民間人を代表している!?

全体に、少々時間が足りないように思える。つまり、これだけの個性を設定したからか
それぞれを描ききっていない。
むろん、それはこの映画の目標では無いことはわかっているが、
ま、また、別の映画でやればイイかもしれない。
アクションより、主義、主張の違いをバトルするやつ...。駄目かな?