ワールド・イズ・ノット・イナフ
(00)


ボンドシリーズは始めから 出だしはスゴイのだが、今回のは特別である。
この出だしだけでも、予算の少ないB級は何本か作れそうなくらいである。
港の水路のカーチェースのような高速ボートでの追いつ追われつは見応えある。
しかも、ボンドの乗っているボートはステルス戦闘機の様なデザイン、しかも逃げるボートより
小型だが、メチャは速いし、あっと驚く仕掛けもある。ゴールド・フィンガーのアストンマーチン
より凄そうな仕掛けである。これだけでも、十分に満足。
ボンド・ガール...ピアーズ・ブロスナンになってからナゼか濡れ場が少ない。一応有るのだが
さっさと終わっちゃう。それと、気の利いたシャレを言わないのはチョト寂しい。
ま、その分、アクションが..全編アクションシーンと言って言いすぎではではない位である。
おかげで、見終わった後、疲れがでる。年だからかもしれないが.....。
さてそのボンドガール、一人目はソフィー・マルソー真夏の夜の夢を期待しているのだが、フランス女優
なのだが...フランスぽさがない。しかし、彼女の衣装はHっぽくて良い。TVでみたら叶姉妹が着ていたな...。
そんな事はどうでも良いが、彼女の役はエレクトラ・キングといって石油王の娘、それが、悪党のレナード(ロバート・カイル)
に誘拐され、身代金を要求されるが、親は出さなかったかどで、彼女は犯され、耳たぶを切り落とされていた。という役。
それとは別に、カザフスタンのソ連核兵器試験所で働くクリスマス・ジョーンズ(デニース・リチャーズ)スターシップ・トゥルーパーズ
に出ていたボインのおねーさん。しかし、彼女もソビエットぽく無いのが不思議だが...。
彼女は、科学者なのだが...なぜかエアロビックスをやる様な格好で歩き回っている。何か変だが、サービスだね。
ストーリはちょとやあこしいので、見てくれ!
最近の映画は推理というより、複雑系の物語になっていて、どうなっているのか、判りにくくしている。ゲームの影響かな?
だから、ぼんやりしていると良く判らなかったりする。
ボンドのボスMもこの悪党に捕まり、殺されそうになるし....。
そう、これも、ボンドアクションにあるものだが、スキーで逃げるシーンがあるがこれも大迫力である。
ま、よく考えると、今までの007で一度はどこかで見たようなアクションシーンをつなぎ合わせたような着もしないでは
ないが....そのためか、印象がやや弱い。
しかし、この映画は、まさに巨大ジェットコースターのような映画だ!
ゆっくりしている所がほとんど無い!のだ。
しかも、作りは一級品!潜水艦まで出るし....。いくら金を使ったのだろう??
2度3度見たくなる作品に仕上げている。

トゥモロー・ネバー・ダイ(98)
007の最新作は元祖スパイアクション映画としての面目躍如といったところである。
ゴールド・フインガーを思い起こさせる字幕の出だしである。
結論から言うとゴールド・フインガー+サンダーボ−ル・作戦+香港カンフー映画
+ダイ・ハード+アルファー
つまり、見る方も元気でないと主人公より疲れるかもしれないくらい、アクションの
オンパレード、息き着く暇もないくらいなのである。
しかし、欠点が一つある。007に付き物の美女が...
色っぽいのはかってはちょいとつき合った仲の最悪のメディア王の妻位で、多少の
濡れ場もほんの序盤にちょいとだけ。
中国の諜報員で大佐のウエイ・リンが中盤よりズーット一緒なのだが濡れ場は最期の
おきまりのシーンがチョイットだけ、何分中国カンフー+忍者の心得が有るので
強いの何の!!しかも本気でやっている様子、凄い!恐るべし中国!
これでは、007役のピアーズ・ブロスナンもカタナシである。
見所はこれも天こ盛りである。
1:リン大佐のカンフーアクション、007よか凄いかも
2:バイクでのサイゴンの下町での逃亡シーン。手錠でつながれた二人が曲芸まがいの
 運転テクさらに屋根などの道無き所を逃走するシーン
3:BMW750のナイト2000ばりのスーパーカーぶり、駐車場でのカーチェーイスは
 ゴールド。フィンガーより凄い、リモコンで運転するのも面白い。
4:ステルス艦でのアクション、いつもながら凄い!以前よりハイテンポでめが回るか位
こまかな所はまだまだたくさんある。

Mが前回ゴールデン・アイより女性!Qはズーット出ているからそろそろいい年だから
と思う程である。63年かららしいから35年も!!んん..凄い。
007は小道具にも凝る!
今回は携帯電話。自動車のリモコン、電撃、指紋読みとり、万能合い鍵。
当然電話も出来るが。
しかし、メディア王が悪玉だとは、時代を感じる。






007/ドクター・ノー(62)
最初は「007は殺しの番号」であった。
主役は当然ショーン・コネリー共演は記念すべきボンドガール
1号?ウルスラ・アンドレス、当時はアスラ・アンドレスと呼んでいた。
はっきりいって、この当時無名の2人がすばらしく輝いていた!
アンドレスもボンドガールとしては一番多く映画に出ているのでは
ないだろうか?
この映画はボンド映画の原点である。

1:悪役がはっきりわかる。
2:道具がgoodである。つまり、小道具がチャンと役を演じているのである。
3:ボンド・ガール!プレーボーイ誌から抜け出てきたかのようなスタイル
抜群の女性が必ず、助ける。
4:なんといっても主役がこんな奴は居ないと思われるほどの、度胸、けんか
知性、色気、センス、行動力、判断力、無鉄砲さ、ダンディズムなど
どれをとってもうらやましい。
5:車、必ずしも最近は出てこないが、アストン・マーチンは有名
これも男の所有物としての憧れでもある。
日本のときはトヨタ2000!当時は手造りでエンジンのチューニングは
YAMAHAが手がけていた、日本のスーパー・カー、価格もカローラが優に
3台は買えた!!
6:音楽がいい!!映画の魅力を引き出すスパイスのようなもの。
7:字幕の始まる最初のシーンこれが成功したためか、他の映画でもこの
出だしに力を入れる映画が増えた。


この時は必ずしもすべてが揃っていたわけではない、特に車、小道具は
チョト、チンケではある。
だが、アクションはさすがである、しかも爆発までの時間は刻一刻と迫る。
うまく逃げられるか?中盤から007らしくなるが、前半はそれまでもあった。
刑事もの、ギャング物より少々さみしい出来ではある。
後に、007が有名になって慌てて見直した人も多かった。
私は、たまたま、見てしまった一人で、映画を見終わって面白さが実感
した次第である。ショーン・コネリー若かった。私もまだ高校生であった。

007/ロシアから愛をこめて(63)
当時私は大学生で新宿のミラノ座でみた記憶がある。
この主題歌も当時ヒットした。
批評家の間でも、007シリーズ最高傑作という人も多い。
私も同感である。
どこがいいのかといえば、あまり漫画チックではないというところだろう
出だしで007が殺されるシーンがあり、ハットさせられる。このシーン評判が
よかった。列車のなかの格闘、ここでボンド道具のアッタッシュケースが見せ所
この悪役は後に「ジョーズ」の船長役をやったロバート・ショーだから格闘シーン
はついつい手に力が入ってしまうくらいである。
船の追いかけっこ、ここは爆薬をたくさん使っていた。後のアクション映画への
影響は多きい。
最後に共演の美女ダニエラ・ビアンキとゴンドラで...。うらやまし〜い....。
映画を見終わってもしばらく余韻が残った。
ついでに、ミラノ座は私の一番好きな映画館であった。
全席階段状になっていて、赤い絨毯が引き付けてあり、画面も大きく環境は最高
であるが、上映される作品がなぜかいいものがなかった。
でも、ここで見ると映画館はこれでなくっちゃといつも思った。

007/ゴールドフィンガー(64)
シャリー・バッシーの歌った主題歌これも大ヒット、私もEP(ドーナツ盤)を買って
溝の擦り切れんばかりに、何度も聞いた。低音部、高音部、こぶしの?引いた歌
但し、かなり大きい音、隣で普通に話されても聞こえない程度で聞かないとこの
迫力はわからない。当然ミニコンポではNGである。
ここに、歴史的な?特殊な仕掛けをしてあるボンドカーの登場!しかも、中盤は
この車なしなは、ストリーが成り立たない?ほどである。
後半はSF的でいまいちの感がする。特にギャング達の振る舞いが簡単に全員
殺されるところはいただけない。グランド・スラム作戦は確かに意表を付いた発想
で、後にいくつかの映画でもこのアイディアを頂いているくらいである。
つまり、金塊をすべて運び出すのでなく、全部放射能で汚染し、使えなくする
といったアイディア。
時限爆弾の爆発を止めたその残り時間は007秒前!!
これも、いろんな映画で007ではないが、ギリギリでセーフとなるシーンの
元祖みたいなものである。
また、最後の最後専用ジェット機でピストルを撃つとどうなるか...。
このアイディアもよく使われている。
似たシーンがあると、ついゴールド・フインガーを思い出す。
もう一つ、これが一番有名だが、女を裸にして金粉を縫って窒息死させる。
これは当時もTVなどでも話題になり、本当に死ぬのですかと..。
この頃から、金粉ショーなるものがお目見えした。
つまり、変にいろいろと他に影響を与えた映画で、作品の出来以上のものが
ある。

007/サンダー・ボール作戦
個人的な思い出としては、死んだ兄貴と見た。2本の内の1つでもう1つは
「キング・コング」である。
トム・ジョーンズが歌った主題歌は当然のごとくヒットした。007はヒットの番号
である。
ジャマイカが舞台で、プールに人食いサメが出てきてボンドを殺そう
とするが、うまく逃げられてしまう。この水中格闘はそれまでにない。
後半の海中での大乱闘、人数も多く、しかも、小型水中スクータなど小道具いっぱい、
音楽も軽快!多分このシーンが一番金がかかっている。
ここで使われた超小型ボンベ、これが本当にあったらイイナーと思わせる。
高速船が当時話題になった。途中で前半が分離して更に高速の水中翼船
になる。周りは珊瑚礁というか、岩の小島が無数にあり、今にもぶつかりそう
になりながらの格闘、まさにハラハラドキドキの連続である。
ただ、やや漫画チックになりすぎ、少々物足りなさを感じさせるけっかになった。
全編にサメが登場し、不気味さを漂わせるには十分である。
「ジョーズ」のヒントは意外にここら編かもしれないと思わせるくらいである。

007は二度死ぬ

日本が舞台。当然ボンドガールも日本人はいいが。
日本を知っている、我々からすると、妙な日本ではある。
なぜか、城跡で忍術の稽古をする、丹波哲郎、違うなー
漁師の娘になる、若林映子ボンドと夫婦ということにするため
のベッドイン?床入り?初夜?よく分からない。
大体、どう見ても、ショーン・コネリーは日本人には見えない
原作では、ボンドはもっと背も低く、多分175cmぐらいがこちらは
188cm?もある日本人としては当時としてはかなり多きい。
そこら編からもって、変!
更に、桜島の火山が中が基地!ムニャムニャムニャ....。
唯一これで実用になったようなジャイロ・コプター一人乗りの軽ヘリ・コプター
である。見ていて楽しそうで爽快感があった。で多分輸入して乗っている
人がいる。
基地の仕掛けは壮大だが...。
この頃から、 ショーン・コネリーはカツラだといわれ始めた。
当のショーン・コネリーもそろそろボンド映画に秋が来たようだ。
トヨタ2000前評判ほどには出番が少ない。これもがっかり。