さくや妖怪伝(2000)

日本映画はアニメしか評価してなかったが。
見て、ヤッタ!と思った。
日本映画の面白さの元を見つけだし、それを新しいストーリ展開、キャスト選び方、
役柄の関連性、因果関係、カメラワーク、特撮、CG技術、音響効果、音楽などの技術
を実に良く練られている。
昔、日本映画の黄金期には沢山のこのような映画があった。
笛吹童子、里見八犬伝、児雷也、猿飛佐助、霧隠才蔵、一連の化け狸、怪描ものなど
なかなか痛快時代娯楽映画が多数あった。
これらのスバラシイ娯楽映画がなぜかすたれていった。
と同時にTVも出てきたからか、娯楽物もそちらに...しかし、時代劇は
なぜか、変なリアルさを売りにして、確かに話題にはなったが...私には
それが自滅する予告のように思えた。西部劇も同じような方向で徐々になくなった。
第一にインデアンが悪者に出来なくなり...マカロニウエスタンが出...マンネリ化
妖術、幻術、忍術、と映画のトリックを使った楽しい物が沢山あった。
リアルな物が芸術だと思って居る人たちが居、これらの娯楽作品は三流物と考える
のは、いかにも認識が幼い。いい映画とはその可能性を最大限に利用し、作品として
どうまとめるかなのだ。日本人は漫画は子供用とか勝手に決めつける愚かなエセ文化人
が多すぎるのかもしれない。
TVに出てくる評論家、タレントたちも、演じているのかもしれないが、愚かな発言が多すぎる。
オット。はずれた。

この映画はDVDでパソコン(P3−550、19”CRT)で再生して見たのだが、
解像度が良いといわれはするが、画面が小さく少々物足りなさを感じた。
ヤッパ大画面で見たい...あいにく大きいTVを置く場所がないので...
サウンドはドルービが利いているせいか、迫力満点!
さくやをやっている安藤 希も役にピッタシ!、最初に河童と戦い死ぬのだが、
特別出演のさくやの父を藤岡 弘、これもはまり役。
できればもう少し生きていてほしい位である。
さらに、松坂 慶子、これが美しい!そう妖怪は人の姿をしているときは美しくなければ
迫力が半減するのだ!しかも女郎蜘蛛の化け物!!
この女郎蜘蛛とさくやの戦いがこの映画のクライマックスなのだ。
ガメラの原田監督の腕の見せ所!
ミニチュアの宿場町を電雷をさくやに浴びせかけ、その時に町が爆破し破片が飛び散る
のだが、ガメラとはひと味違う。どちらかといえば大魔人に近い感覚があるが...。
わかっていても力が入る。
音響効果も抜群の出来。さらに、河童の弟がさくや姉を助けに入るとこはチート泣かせる。
アクションの展開も最高!
また、武器として妖刀村正を持ってきた目の付け所もなかなかである。
イギリスにもエクスカリバーがある。つまり洋の東西を問わず、
古来から剣には不思議な力を感じていたものだ。
ただ、残念なのは、少々時間が...短い。予算が足りなかったのだろうか?
もう少し、頭の所を長くすれば、因縁、怨念のたぐいが明確になり、予算もそれほど
かかるわけでもないだろうし...。
よくわからなかったのは、さくやの寿命の蝋燭を前に御参りしている、ミーラのような
お坊さんの存在だ。雰囲気はわかるのだが...。
それにしても、全体の出来は、ハリウッド映画にひけをとらない。
この映画は、世界に売り出せるほどのものである。
今後も、ドンドンとこのような作品を出して世界の日本映画の確立の一翼を築いてほしいものだ。

余談:
WindowsMEでMightyPEG/DVDで見たのだが、これは静止画像を撮れる。
便利な時代になってきた物だ。
当ホームページには著作権がアルだろうから載せないが...。
ただ、コントラストがもうチョイ欲しいし、いまいち言われている程には解像度も?
キャプチャーした静止画像は思いの外良い。
Videoをキャプチャーしてもこうはならならない。
パソコンはP3−550、MEM128MB、ビデオカードはRIVAーTNTの16MB
再生に何の支障もなかったが...最初の所でパチパチとノイズが入っていた...。